『赤ずきん』のオオカミの正体は、娘を誘惑する男でした。
しろあです。
ペローの教訓を読むだけでは、それは現在にもそのままあてはまる話で、
なんか妙に笑えるところがあるんですけど。
こと、中世においては笑えない話でした。
少女たち、とくに貧しい家の娘たちは守ってもらえなかったのでしょうね。
変質者にさらわれ襲われるという事件はざらにあったようです。
そういう事件から『赤ずきん』は子供たちの注意喚起に語られるようになったのでしょう。
痛ましい事件はそのまま放っておくわけにもいきません。
そこで当時では ”オオカミ人間裁判” というものが行われていました。
変質者は ”オオカミ” として捕まり、処刑されるのです。
中世の魔女審判は有名ですが、なぜに女性ばかり理不尽なと思ってましたが、
男もこうして罰せられてたんですね。
”人狼ゲーム” が人気ですが、ファンタジーから生まれたものだと思ってましたが、
こうして人類史を紐解くと、実際にあったことだったと知り驚きです。
さて。刑罰ですが。
男の腹を裂いて、そこに石を詰めて縫う。
その後は崖から落として……の死刑だったかどうかまでは詳しく知りませんが。
まるでどこかで聞いた話ですね。
童話『オオカミと7匹のこやぎ』です。
童話の中で語られた処刑方法が12世紀に実際に ”人に対して” 行われていた。
童話はそんな過去も現代に伝えているのですね。