4週間前の上野動物園、2週間前の千葉市動物公園に続き、昨日1111日(土)多摩動物公園へバレー仲間と総勢5人で行ってきました。ひとりは動物園初めて、ひとりは小さい時(ゾウのふんが大量に出て、跳ね返ってかかった思い出のみ)以来でしたが、もうひとりは上野動物園に5回など、さらにもう一人インドネシア出身の人はオーストラリアにも留学していたこともあり、インドネシアやオーストラリア(上野も)など私より詳しい人でした。

 

多摩動物公園公式サイト - 東京ズーネット (tokyo-zoo.net)

 

 

 

シルバーバックゴリラは、関東では上野と千葉のみですが、多摩動物公園にはオランウータンやコアラなどがいて、さらに、アフリカフェアが1111日(土)12日(日)行われるとのことで、12日(日)ケニヤの音楽があったのですが、ひとりが用事があるとのことで、11日(土)に。前々日になって、ケニヤ在住50年以上になる獣医Dr神戸(かんべ)が11日(土)午後1430分から話されることをネットで知り、とてもうれしくなりました。以前ケニヤにいた時に、孤児院支援を通じて知り合い、日本でも何度かお会いさせていただいていました。

 

11/11-12「第9回都立動物園アフリカフェア」開催!~アフリカへのとびら~ | 東京ズーネット (tokyo-zoo.net)

 

多摩動物公園は、広く(上野、千葉は2時間くらいでしたが3時間くらいかかりました)、また、ゾーンがアフリカ園(キリン、チンパンジー、ゾウ、ライオンなど)、オーストラリア園(コアラ、カンガルーなど)、アジア園(オランウータンなど)に分かれています。

 

園内マップ 多摩動物公園公式サイト - 東京ズーネット (tokyo-zoo.net)

 

正門を入ると、アフリカ各国のブースがーアフリカと神戸俊平友の会もーDr神戸もいらっしゃってご挨拶)ーありました。

 

 

アフリカ園では、キリンがー10数頭もいて、ぶらさがった籠に入っている草を食べるのがびっくりです。チンパンジーは年配のおだやかな、また、動作がとても印象的でした。アフリカゾウもやさしい目でした。

 

フラミンゴは、ナクール湖にいて、映画Out of Africa(愛と哀しみの果て)に出てきます。また、ハンディキャップの方々がフラミンゴの羽でコサージュを作っておられることは、上野動物園へーシルバーバックゴリラ上野動物園へーシルバーバックゴリラ | shiro0218のブログ (ameblo.jp)にも書かせていただきました。

 

 

オーストラリア園は、カンガルーが。生まれたばかりの赤ちゃんが袋に入っている様子の写真で掲示されていました。ちなみにカンガルーとは、イギリス人がオーストラリアに来て、あの飛び跳ねる動物を先住民アボリジニ―に聞くとKangarooとーI don't knowの意味とか。そのあとコアラ館へ、コアラを初めてみました。木の上にじっとしていましたが、1匹は木の上を器用に動き回っていました。

 

 

アジア園ではオランウータン(正式にはボルネオオランウータン)が。とても愛くるしい表情でした。他にも中国しかいない動物とかいっぱいでした。

 

途中、ケニヤの音楽JanboJambo!を聞きながらー今ネットでも聞くことができます。ちなみにJamboとはスワヒリ語でHelloHabari gani?How are you ?Hakuna MatataNo Problemの意味です。

 

Jambo Jambo - YouTube

 

 

 

1230くらいにサバンナキッチンで昼食。ケニヤの家庭料理カランガやフラミンゴをかたどったデザートなどありました。

 

お土産のショップCollectionにはざまざまなグッズがーまた、上野とも千葉とも違いました。キリン、フラミンゴ、キリマンジャロとゾウのチョコがありました。

 

 

 

そして1430分からウォッチングホールでDr神戸のやせ細るライオンについての講演を聞きました。今年の23月の干ばつで草も減り、それに伴い草食動物も減り、ライオンのえさも減り、危機的な状況で、それをKWS(Kenya Wildlife Serviceケニヤ野生公社)の一員として保護活動に、また獣医としてライオンの治療手術に携われる様子も写真を交えて詳しく伺うことができました。30分の予定が1時間で1530分終了。

 

Dr神戸は1946年生まれで、日本大学獣医学部(現在は資源生物学部)で、福島に3年くらい獣医として勤務したあと、アフリカへの憧れが忘れられず、71年アフリカへ。その後アメリカ人と運命的な出会いをされ、金銭的なサポートを受け、ナイロビ大学大学院へ。詳細は、アフリカと神戸俊平友の会の神戸俊平とは(プロフィール)をご覧ください。

 

アフリカと神戸俊平友の会 (s-kambevet.org)


在ナイロビの日本人のペットの治療をされながら、眠り病(ツエツエバエが媒介するトリパノソーパが原因)の研究や、象牙の保護、ラムサール条約(湿地の保護)などざまざまな活動をされておられます。また、自身童話作家であり、サックスも演奏されます。

 

ケニヤの首都ナイロビは1700mの高地にあり、年中朝晩15度くらい、日中25-30度くらいの常春の気候で、かつてイギリスの植民地で、公用語はスワヒリ語ですが、皆英語を話されます。また、部族が42ありーキクユ族やマサイ族など、それぞれ、母語があり、母語、スワヒリ語、英語のトリリンガルです。また、サファリ(スワヒリ語で旅の意味)が有名ですが、ナイロビ周辺には10以上のスラム(キベラやカリオバンギなど)があり、100万人の人々が住んでいます。私は教会や、スタッフが住んでいたこともあり、何度も訪ねました。赤土にトタン屋根で、雨がすると排水設備がなく、どろだらけです。その後南アフリカのソエト(黒人居住区)、タイのクロントイスラム、フィリピンのスモーキーマウンテンなども訪ねましたが、ケニヤ・ナイロビのスラムほど劣悪な環境の場所はないと思います。キベラにマザーテレサのMissionary of Charity(神の愛の宣教者会)のホームがあり、訪ねた事がありますが、そこは脳性まひの子どもたちがーわからないながら、歓迎してもらったことを覚えています。

 

欧米人(日本人を含む)は、高級住宅地に住み、ケニヤ人をメイド、ドライバー、アスカリ(門番)を雇っていますが、それは、月給12万円程度です。もちろん、ケニヤ人の雇用には少しは貢献はしていますが。私は、ケニヤに赴任した直後にその貧富の格差に大きな疑問を感じました。いろいろ調べたりしてわかったのは、貧富の格差を改善するどころか、益々助長するシステムがあることを知りました。

 

ナイロビにはUNEP(国連環境計画)やHABITAT(国連居住計画)など国際機関などがありますが、国連職員、大使館員、政府系援助機関などは非課税で、車やコンピューターなど、本来国内産業保護のために関税がかけられているのですが、条件はいくつかありますが、非課税で入れることができます。例えば外地手当などで月給100万円くらいたとすると、本来なら半分くらいは税金で取られるところが非課税になり、ケニヤ人のスタッフの100倍になります。また、ケニヤ国内にはコーヒーや紅茶、パイナップルの大きな農園が広がっています。もちろん、植民地の歴史がありますが、1964年のケニヤ独立後も土地所有に変化はあまりありません。調べると土地保有税(日本の固定資産税にあたる)はありません。ケニヤ政府の5ヶ年の開発計画には土地保有税の導入をと目標が書かれていますが、全く変わっていません。もちろん、最新状況はわかりませんが。税収のほとんどをVAT(付加価値税ー日本の消費税のようなもの)が占めており、いわゆる累進課税ではなく、逆進制の税制があらゆる税制で行われています。世界銀行なども貧富の格差については言及しつつも、その具体的な解決については、ほとんど言及していません。

 

その上に、ケニヤ政府の役人は空港で賄賂を要求したり、そして日本などの政府開発援助は、そのケニヤ政府へであって、ケニヤの人々にはほとんど行っていません。私は、仕事以外で、孤児院の支援や、スラムの教会の保育園のサポートや、国際NGOに日本の対NGOの小規模無償資金協力を紹介したりといった程度のことしかできませんでしたが。当時行っていた教会はフィンランドの牧師さんで家族ぐるみでお世話になりましたが、例えば医療協力に関して言えば、日本はKEMRI(ケニヤ中央医学研究)の研究など支援していませが、それは、一般のケニヤ人の診療は行っていません。一方フィンランドは、Primary Health Careという基礎診療を地方にまで行っていました。帰国後、東ティモールに関わるようになり、その関係でその後キューバに関わるようになりましたが、キューバは国内の医療だけでなく、海外へ医師を派遣しています。東ティモールの地方にもキューバの医師が派遣され、東ティモール大学医学部もキューバ政府が支援(医学部だけほぼ無料)、東ティモール人学生をキューバのラテンアメリカ医科大学に無料での留学を支援しています。日本もツーステップローン(海外の政府に支援した資金が民間に行くシステム)のようなことができないものでしょうか。

 

そんなこんなで長くなってしまいましたが、皆さんも多摩動物公園へ。