前回のブログで私は弱気の泣きごとを綴りました
にもかかわらず、たくさんの励ましや共感のエールをいただき心から感謝しています
これまで2年半、希望を持って治療していましたが
今年に入ってから転移が相次ぎ、薬剤の効果も薄くなり
1回目のガンマナイフ治療も上手く行かず
不気味な症状が増えてきました。
標準治療ではもう、打つ手が無くなってきました。
勝負あったか・・・
そんな思いに囚われ、前回のブログは 「詰み・・・なのか」 と自分に問いかけるタイトルにしました。
そしてその問いに自分なりの返答を試みました。
たしかに状況は厳しくなりました。
でも、じっくり考え
詰みかどうかを問うのでなく
治療に臨む基本姿勢を変えようと思い至りました。
発病からこれまで2年半
私はひたずらがんに負けまいと
がんを克服して可能な限り生きようと
それを目標にしてきました。
ところが、やはり現実はそう上手くは行きません。
なんといってもオプジーボが奏効しなかったのは痛い。
これまで腎細胞がんの治療は、まず腎の切除が基本。
で、遠隔転移があれば切除や放射線などの局所療法。
20年ほど前にはインターフェロンなどのサイトカイン療法。
10年前に分子標的薬。
そして一昨年からオプジーボが導入されました。
オプジーボの導入で、転移した腎細胞癌でも約3割が長期生存可能になることが徐々に分かって来ました。
これは画期的とも言えますが、結局、奏効しなかった7割は分子標的薬やその他の治療を組み合わせても、従来と同じように5年で8割以上が不幸な転帰をたどります。
オプジーボが効かず、主要な分子標的薬も使い、脳転移の治療も今のところ奏効していない私には、もはやがんの克服や長期生存への期待はあまり現実的ではないと思っています。
もちろん最後まで可能性をあきらめない。
希望を持つことは大切です。
可能な治療には頼ります。
でも、何のアテもなく奇跡を信じ続けることは私には出来ません。
奇跡に希望をつなぎながらも、現実は受け容れていこう。
そして残された時間をどう生きるか・・・
これまで、あえて 「終わり」 を意識してきませんでした。
とにかく少しでも長く生きることが漠然とした目標だったけど、長さじゃなく、どういう時間をめざすのか。
そんなふうに考え方を変え、緩和医療も活用しながら、人生の質に意識を向け、一日一日ゆっくりと自分に負けず歩く日々を生きて行こうと考えています。
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