昭和の扁桃腺手術 | 一日一日、ゆっくりと

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 自分に負けず、歩く日々

北風のキャロルさんが先日のブログで扁桃腺の手術のことを書かれていました。

キャロルさんが25歳のころには全身麻酔でやったそうです。

もちろん今も扁桃切除術は全身麻酔でやられます。

 

ところが私が11歳の時、いまから45年前に扁桃腺を切ったときは局所麻酔、座ってやる手術でした。

 

私もキャロルさんと同じく小さいときから扁桃腺を腫らしては高熱を出していました。

で、忘れもしない、札幌オリンピックが終わって5年生に進級する1972年の春休み。

手術で扁桃腺を取るということになりました。

 

以下、昭和の記録として当時の扁桃切除術の思い出を書きます。

不快に感じる記述もありますのでご注意ください。

 

手術を受けたのは病院ではなく個人開業の耳鼻科でした。

記憶にあるのは古い小さな洋館のようなこじゃれた耳鼻科。

 

こんな感じ↓↓ (私の中のイメージです。ここではありません ^^;)

 

診察室や廊下は板張りで、ピカピカに磨かれていました。

 

私は診察室の真ん中にあるごつい診察用の椅子に座らされました。

医師は中年で頭髪は薄いけれど腕が毛だらけで太かった。

小学生の私にはほんとうに恐い手術でした。

いや、大人だったとしても恐かったと思います。

 

まず、両手で膿盆を持たされました。

そして 「口は閉じないでガマンする、ぜったいに腕を上げちゃダメ」 と念を押されました。

 

手術開始

 

まず、ピンセットではさんだ綿球にこげ茶色の消毒液をたっぷり含ませ、それでノドの奥を消毒します。

麻酔薬が含まれていたかもしれません。

 

次に細い注射器をいろんな角度から扁桃腺にプスプス刺して、麻酔をかけていきます。

注射液が沁みてくる音が聞こえました。

ほどなくノドの奥の感覚が無くなっていよいよ扁桃腺の切断ハサミ

 

初めにハサミのような物で扁桃腺の皮を切っていきます。

ジョキジョキと音がしましたプンプン

痛くはないけれど、ノドの奥で作業されるので気持ち悪く苦しかった。

血液が口角からたらたら流れ落ちて膿盆に溜まっていきます。

 

介助のナースが手術のあいだずっと腕を握って声掛けを続けてくれました。

 

下の画像も、もちろんイメージです。

自分の記憶ではこんなかんじでした ↓↓

 

皮を切り取ると、別な器具を入れてこんどは肉を切っていきます。

ガマンするしかありません。 とにかく早く終わってほしい。

 

医師が 「はい、もうすぐ切れるよ」 とか言って、ノドの奥から大きなピンセットで扁桃腺を取り出します。

血液がどんどん流れ落ちます。

 

これを左と右、一回ずつやりました。

 

2個目のが取れて、はぁヤレヤレと思ったところ

最後に、なんだか恐い形の器具をノドの奥まで突っ込まれてぐいと引っ張られました。

びっくりして、わあーっと出した声と一緒に血液がどばっと出てきましたガーン

涙もどばっと出ました。

 

扁桃腺が2個取れたのに、一体なんだよぉ・・・

後から聞いたのですが、扁桃腺だけじゃなくノドの奥のアデノイドという突起も切除したそうです。

 

かかった時間は計20分くらいでしたが、自分的には1時間以上に感じました。

それはそれは恐ろしい20分。

その後一週間ほど2階の病室で入院しました。

 

45年経っていますから記憶は曖昧ですが、要所は克明に憶えています。

医師が頭に付けている額帯鏡の、付け根の金具の模様を今でも憶えています(笑)

よほど恐かったのだと思います。

 

 

日進月歩の医学。

今と昔は大違いってことはよくありますよね。

 

今は昔の物語

ほんとにあった局所麻酔による扁桃切除術のお話でした。

 

 

 

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