再寛解導入相23日目。イレウス。 | 文武両道を目指す14歳、悪性リンパ腫になる Part2

文武両道を目指す14歳、悪性リンパ腫になる Part2

高等支援学校3年生の娘と、高校1年生の息子の母です。
勉強にサッカーに大忙しの息子がR4.3月、13歳の時に
悪性リンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫)と診断されました。
8ヶ月の入院治療を終えて、いまは外来で維持相の治療中です。

朝、体調どお?とLINEをしたらすぐに返事があった。

 

「お腹が結構痛い。」

 

普段「大丈夫」「いつも通り」「あー」しか返事をよこさない息子、何か違和感があった。

 

「我慢しないで看護師さんに言ってね。」と返すと「はい」とのこと。ちゃんと言ってくれればいいけど。

 

仕事中、スマホに大学病院から着信。急いで出てみるとドクターからだった。

 

「腹痛がかなり強いです。今までに無いくらい痛がっています。膵炎の疑いがあるので、造影剤を使ってCTを撮りたいので許可いただけますか。」「結果が出たらまた連絡します。」

 

血の気が引いた。あの我慢強い息子がそんなに痛がるなんて、相当だ。抗がん剤の副作用に膵炎があるのは知っていたけれど…。再寛解導入相に入り、だんだんに退院後のことを考えていたが、一気に不安になった。仕事が手につかない。

 

夕方、またドクターから電話があった。膵炎ではなくイレウスだった、とのこと。抗がん剤と、併用しているステロイド剤の副作用で、腸が麻痺して動かなくなっているらしい。

 

前回の寛解導入相の時も、かなり強い便秘と痛みでグッタリなったことがあった。今回はそれに放射線治療が重なったのも、もしかしたら良くなかったのか。

 

まずは絶食。しばらく抗がん剤は中止。イレウスの治療を優先して体調の回復を待つことになった。

 

診断がついて一安心、なはずだけれど。胸に残った、どうしようもなく不安な気持ちは全く晴れない。

 

そう、搬送された当初感じた、側にいたくれもいられない、自分が何もできない、息子が今どんな状況なのか、助かるのか、どうなのか、心の奥底に沈んでいた身の置き所の無いあの気持ちが、今回のことで蘇ってきた。

 

大丈夫。息子は大丈夫。心の中で繰り返した。