幼稚園から高校までカトリックの女子高に通っていたので、ぜひとも観たかった作品です。
ちなみに母も中・高と同校(当時は小学校はなかった)
在学時代はイエズッさんとかマリアさんとかアホらしい思って(汗!)、反動で?大学は宗教色のない共学大で楽しみました
そんな私ですが、今では海外で教会行って、懐かしい人に会う感覚で聖書に出てくる人たちに手を合わせるという
劇団四季
ジーザス・クライスト=スーパースター
イエスキリスト(ジーザス・クライスト)が十字架にかけられるまでの最後の7日間を描いたものです。
注意)あらすじと言うよりも私の感想(しかも偏っている)です。
一番心にささったのは、
民衆がジーザスに手をのばし、
「目が見えません」「立てません」などと口々に叫び、「助けてください」とジーザスにまとわりつくシーン。
あなたに従います、助けてくださいと。
地を這う人々は転げてもまた輪に加わり・・・
言いかた悪いけどハイエナがたかってるみたいな。
どんどん増えてくるようにさえ見える演出です。
頭で考えず、ただ求めるだけの民衆。
無条件にただ救いをもとめ、楽になりたいという身勝手な人間の醜い心の闇を象徴しているようでした。
そして、手のひらを返したようにジーザスを責め非難し、処刑へと駆り立てる。
現代社会にも、どこの世界にもあるあるな怖しい現象だなと。
「赤信号みんなで渡れば恐くない」的な群集心理。
いうなればトランス状態に。
誰も止めることができない。。。
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イエスって、いつも穏やかで静かなイメージですが、このミュージカルでは、
祈りの場を商店にしている民衆に「出ていけ」と声をあらげます。
ジーザスの嘆きからのいらだちが爆発し、人間らしい部分を感じました。
ジーザスは
「私はあなた(神)の心が知りたい。 この目であなたが見たい」と言います。
「なぜ死ぬのか、この死が無駄ではないことを教えてください、紙よ」と、まるで血を吐くような心からの叫びが声に。
***
ユダがジーザスを裏切った理由、心のうち、葛藤が力強く描かれていました。
ユダって悪もんやんな印象しか持ってきませんでしたが、
彼のジーザスに対する愛情故の裏切りのあたり、かなり時間をさいてありました。
ユダの歌。
あなたまでもが自分で神というのですか?
あなたが「ただの人」とわかったとき、皆はどのような行動にでるでしょう、それが心配です。
あなたが今まで皆に行ってきた善きこともすべて仇になってしまう・・・
みたいな感じです。
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エルサレムの荒野という色の少ない舞台の中、ヘロデ王が歌う場面だけはきんきら。
「水をワインに変えてみるがいい」「プールの上を歩いてみよ」と言うあの場面です。
他の場面とはすごく対照的になっているので、観客としては視覚的に楽しめました。
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ロック調の激しい曲と物語の色のコントラスト。
激しいけど静か、みたいな。
激しければ激しいほど、嘆きや悲しみは深いというか。
うまく言えませんが。
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どの作品もそうですが、今回、俳優さんの歌がすばらしかったです。
耳に残る歌詞とメロディーは、俳優さんの力量ゆえと言っても過言ではないかも。
アンサンブルの方々の歌声がまたとても素敵で、どのシーンでも聞き入ること間違いなしです。
1階のP中央らへんだったのですが、オペラグラスを持っていかなかったこともあり~
ジーザスが又吉直樹に見えてしかたない
ユダが大泉洋さんに見えてしかたない
ついでに言えば、ヘロデ王が氷川きよしに見えた
最近はいつももうなんも買ってない
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いつもまた観たい!と思う劇団四季の公演ですが、こちらことほんとにまた観たい!と思う作品です。
大阪だったら行ってるのになぁ。