浮気妻シリーズ[出会い系で出会った男]のつづき
報告書はそんなに時間はかからなかった。普通はデートシーンがあるので、いろいろ細かく書かなければいけないが、今回はSEX目的の不倫であるため、ホテルに入った。それだけを中心に書けばよかった。
依頼者に報告書を渡す当日
横浜駅に19時到着。
メールを送る。
「前回の場所でお待ちしています」
すぐに返信が来る
「もう着きますのでお待ちください」
ふう・・・報告書を渡すときは、仕事が終わってホッとしているのが殆どだが今回は、1人目の男を捕えただけで、あと2人いる。ぜんぜんホッとできない。
「お待たせしました」
「いえ。来ていただきありがとうございます」
私は探偵としてというか社会人として少し砕けている
「ご報告ですが、ビールとコーヒーならどちらが良いですか」
ようはコーヒーでしんみりとご報告かお酒で愚痴でも聞きながとどちらが良いかと聞いている。
「じゃあビールで」
「承知いたしました。個室の居酒屋行きましょう」
居酒屋に到着
「ビールでよろしいですか」
依頼者はうなづく
「すいません。生を2つください」
「はーい。以上でよろしいですか」
「はい」
さてと何から切り出すか・・・
「どうでしたか男は」
男とはあお男だろう
「どうと聞かれても見た目しか私にはわかりません」
「いい男でしたか」
「いやぜんぜん。その逆ですね」
「そうですか。気持ち悪いですね」
「いい男だったら気持ち悪くないんですか」
「まあ。そうですね。良い男なら納得ができるというか・・・」
そういうもんなのかな。確かにいい男なら納得できるが、そうでなければ想像して気持ち悪くなるのわからなくもない。
「そうですね。でも残念ながら気持ち悪くなります」
報告書を渡すタイミングでビールが来た。
「お待たせしました」
「はいどうも」
「ではお疲れ様です。カチッ」
「報告書を確認ください。男の全体の雰囲気がわかると思います」
「やっぱり、事前にもらった顔の写真と変わらず、気持ち悪い男ですね」
そうだ。事前にメールで顔写真を渡してるのにいい男と聞いてきたんだろう?そこが本当に重要だったことか。
「なんで、顔写真を見てたのに、私にいい男かを聞いたんですか」
「いや。面食いのはずだったので、私にとって気持ち悪い男でも、ほかの人から見たら普通に見えるのかと」
なるほど。面食いの奥さんがまさかこんな男と不倫だなんて信じられなかったって事か。
「写真が全てです。奥さんは顔で不貞をしないんですね」
「つまりSEXに狂ってるってことですね」
「そうなるかもしれませんね」
離婚でしょうかね。私なら絶対に別れるが・・・
「離婚されるおつもりですか」
依頼者は背も足りに寄りかかり大きくため息
「ふう・・・娘が2人いて私ひとりじゃなんとも、離婚はしないで、不倫だけ止めさせることを考えています」
「それでも離婚しないとはきついですね」
「はい。娘のためを思えば仕方ないんです」
そうですか。
「では相手に慰謝料請求もしないんですか」
「それはします。もう弁護士には依頼してます」
※後にこのことがとんでもない事態を巻き起こします
「そうですか。それなら探偵を使ってよかったですね」
「LINEを見て浮気がわかったとは言えませんから」
そうですよね。犯罪すれすれですもんね(-_-メ)
※たとえ家族であっても相手のスマホの情報を抜き取るような行為は違法である可能性がある。
「では、次の調査日がわかりしだいお電話いただくとして、ご報告はそれに書いてあることで全てですので、あとでしっかり確認してください」
依頼者は封筒にしまう。
「それでは、これからもよろしくお願いします」
「はい。お任せください」
しばらくたわいもない話やビールを飲んでこの日は依頼者と別れた。
つづく~
1人で悩んでいても、不安がつのるばかりではありませんか。
勇気を出して相談しなければ、見えてこなこともあります。
これからを大切にするために一度ご相談ください。