11日、チョ・ソンジン様のリサイタルに行ってまいりました❣️
ミューザ川崎、実は初めて行きましたが、駅近で、もしかしたらサントリーホールよりもうちから近いかもしれません。
客席はヴィンヤード型(ぶどう畑みたいなという意味)で、ステージを客席が囲む形の大きなホールでした。
チョソンジン様のリサイタルは大体、毎回聴きに行っております。
昨年はリサイタルではなく、ゲヴァントハウス交響楽団のソリストとして、シューマンのピアノ協奏曲を聴きました。
その時の席がステージ横の、ピアニストを背中から見る位置でしたので、ピアノの音がちょっとオケにかき消される場面があり、コンチェルトの時の席は正面が良いなと思いました。
いろいろな席を試すのも良い経験ですね!
さて、今日はオール・ラヴェル・プログラム‼️
ラヴェル好きな私は、リストもやるサントリーよりもミューザ一択でした!
そして今日のお席は、3階の舞台向かって正面のナイスなお席でした!
ソンジン様のラヴェル、
『グロテスクなセレナード』から始まりました。ラヴェルの最初のピアノ作品です。
出だしはffですが、ソンジン様は爆音ではなく、とても軽いタッチから始まり、全体的にとても軽やか。
すぐに続けて『古風なメヌエット』
美しい曲です。弾むリズムと流れるような旋律が見事にマッチングした演奏🎶
続けておなじみの『ソナチネ』
私も学生時代から弾いていた大好きな曲です。
ピアニッシモが本当に素晴らしい。
どうしたら、あのような軽くて美しいppが弾けるのでしょうか。
一旦ステージから降りて、次はいよいよ大作、
『鏡』です。
一曲目の『蛾』の冒頭から引き込まれました〜😳
細かい動きの一音一音のタッチを変えていて、多彩な音色がキラキラと輝いていました。
すごいテクニックです❗️
ただ、聴いているとあまりに心地よく、難しいことをやってるのに気づかない(笑)
難しく感じさせない、、っていうのが大事ですね。
私も学生の頃、散々言われました😓💦
ただ、蛾っていうよりは、音色が美し過ぎて、蝶🦋と言っても良いくらいだったかも🥰
しかしラヴェルの手にかかると、蝶よりも蛾の方が深みのある美しい存在のように思えるから不思議です。
2曲目の『悲しい鳥たち』は、聴いていて本当に憂鬱に悲しくなって来ました😅
初め、2曲目のタイトルが思い浮かばなかったのですが、聴いているうちにすすり泣きの声のように聴こえたので(もちろん鳥の鳴き声なんですが、鳴き声ではなく)
『あ、悲しい鳥たちだったわ、』と思い出す、そんな演奏でした。
それにしてもラヴェルという作曲家も天才ですね。
『道化師』もペダルが非常に抑制されていて、響きがとても澄んでいて美しい道化師でした。
音が決して濁らないのがソンジン様の特徴だと思います。
しかし、『道化師の朝の歌』で盛り上がって終わるのではなく、最後に『鐘の谷』というルーズな曲で鎮静して終わるのが私的には納得行きません。
出来れば道化師で盛り上がった後にワーっと拍手👏して終わりたいですよね。
ラヴェルさん、そこはなにか意図があったのでしょうか⁉️
とにかく、この『鏡』は素晴らしい演奏でした。
聴けて幸せでした。
休憩挟んで後半『夜のガスパール』
こちらも本日の目玉商品🎵
『オンディーヌ』は子供の頃から愛聴していますが、いざ自分で弾くと難しくて大変な難曲だと思います。
限りなく弱音から始まり、それはそれは美しい水の動きを聴かせて頂き、ため息しかありませんでした。
ペダルの使い方が本当にすごい。使い過ぎはダメだと、目の前で教えて頂きました。
しかし、あれっ?さっきの難所、サラッと終わっちゃった💦
という感じで、プロのピアニストとしては当たり前ですが、いとも簡単に楽に軽やかに…はあー、😳ため息しかありません。
そして皆さんお待ちかねの『スカルボ』‼️
こちらもラストの盛り上がりが、すごかったですよ〜。
うーん、夜のガスパールはやっぱりサントリーで聴きたかったかなぁ。
響きはやはりサントリーの方が上かもしれません😓
『高雅で感情的なワルツ』
『クープランの墓』
クープランの墓も色とりどりで楽しい組曲です。
様々なテクニックで楽しませて頂きました‼️
ショパン弾きのイメージが強い浪漫派ソンジン様でしたが、新たな魅力を聴かせて頂きました❤️
ひたすら美しいラヴェルを聴けました。
よく比較されるトリフォノフは、もはや鬼才と言っても良いと思いますが、ソンジン様はまた違う意味の安定感、安心感がありますね。
ベルリンフィルのソリストにも任命されたそうで、来日公演もあるのかしら?貯金貯金💦💦
一緒にお誘いしたお友達の祐子先生も良かったと言って下さって、一安心。
またの来日を楽しみにしています🥰
最後までお読み下さり、ありがとうございました。