10年くらい前に、「絶対音感」という言葉がはやった時期がありました。


「絶対音感」のことを書いた本がベストセラーになったりして、それまであまり一般には知られていなかったこの言葉が、このころ一気に浸透しましたね。


「絶対音感」とは一言でいうと、「音の高さをピッタリ言い当てることのできる能力」なのですが、生まれつきこの能力のある人は人類の1%くらいだそうです。



以前は、絶対音感はそれこそ天賦の才で、神から与えられた能力と思われていたそうですが、訓練で身につけられるということが研究でわかってから、幼児に訓練する親御さんが多くなりました。


専門のレッスンをする塾(?)もたくさん出来ているようです。




 そう、この絶対音感って、幼児のうちしか身に付かない能力なんです。2、3歳で始めないとまず無理といわれているようです。もちろん個人差がありますから4、5歳から始めて身に付けたケースもあるようですが、6歳を過ぎるとなかなか難しいと聞いています。



なぜなら、大きくなればなるほど相対音感のほうが強くなってしまうからです。
相対音感がしっかりついてしまうと、絶対音感にシフトするのは100%無理です。


かくいう私も相対音感しかありません。専門的に音楽を勉強する上で、絶対音感があったらどんなにいいだろうと思う場面はとても多いです。



 趣味でピアノ演奏や楽器を楽しむのなら絶対音感なんて必要ないかも知れませんが、3歳くらいの小さい生徒さんが私の教室に入門したときは、チャンス!と思って、ぜひ頑張って絶対音感をつけさせてあげたいな、と思うこのごろです。