この薔薇はこの薔薇として咲いているのであり、きょう神とともにここにいるのだ。
この薔薇にとって時間などはない。ただ薔薇というものがあるだけだ。この世にある一瞬一瞬に完璧な薔薇というものがあるだけだ。
葉の芽の萌え出ぬうちにすでに薔薇の命はあますところなく活動していて、その命は満開の花に多いとか、葉のつかぬ根に少ないということはない。
あらゆる瞬間に変わることなく薔薇の本性は満たされており、みずからも自然を満足させている。
ところが人間は延期したり思い返したりする。
現在に生きないで目を背後に向けて過去を嘆き、あるいは自分を取り巻く富には気づかずに、未来を予見しようと爪先立ったりする。
人間も時間を超え、現在のさなかに自然とともに生きるのでなければ、幸福になることも強くなることもできない。
【自己信頼】
ラルフ・ウォルド・エマソン
今日の話は昨日の続き今日の続きはまた明日
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