「日本の刑事司法は絶望的」と言ったのは平野龍一先生。平野龍一先生の本を読んだのが大学法学部に入学した30年以上前の自分。民主主義社会の進展の歩みが緩やかであることは承知しているが、平野先生が絶望してから約半世紀。刑事司法は全く改善されない。安易な令状発付、先進国に類を見ない長期にわたる勾留、密室での取り調べ、被疑者を犯罪者と見做す報道、それを批判的に見られない国民。そりゃ絶望する。

安倍晋三を殺害した嫌疑で逮捕された山上被疑者。どれくらい勾留されてると思います?山上被疑者忘れちゃった人も多いかと思いますが、勾留期間2年。無罪の推定が働いている被疑者・被告人を2年も勾留。日本以外の先進国ならありえないこと。裁判が迅速に行われなければならないことは立憲民主主義国家の常識。Justice delayed,justice denied.という法格言があるぐらい。

山上被告人、裁判始まるまでに、有罪だった場合の刑期満了しちゃうよ。勾留中に死なせて、被告人死亡による公訴棄却でも狙ってんのかな、警察・検察・裁判所、すなわち、国家は。