広島発ヒロインアクションまつり 昭和100年 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

先日の土曜日。コジマホールディングス西区民文化センターで開催された「広島発ヒロインアクションまつり 昭和100年」に行ってきた。

 

 

 

自主制作によるヒロインアクション映画に特化した上映イベントで、2023年5月27日の「広島産ヒロインアクションチャンピオンまつり」以来2年振りの開催。

 

今回も広島のイチヱンポッポフィルムの胤森淳監督、東京のシネマペロの稲葉司監督、福井のHOUND PROJECTの岡田広監督が撮ったヒロインアクション映画計6作が上映された。

 

上映機材トラブルから、予定の18時から20分近く遅れての上映開始であった。

 

『YOSHIKOを探せ!!』(2021)。観るのは3度目くらいかな。上映する度アップデートしていて、今回は本編前に『電光石火☆八城忍』(2016)のダイジェスト版が加えられた。『八城忍』は広島ヒロインアクションシリーズの中でもアクションシーンの完成度が高いので、個人的に好きな作品だ。八城忍役を演じた香川美夏が何度観ても素晴らしい。洗脳状態の時の表情と正気に戻った時の凛々しい表情の演じ分けが見事。

 

さて、『YOSHIKO~』である。意識的なまでに昭和チックなズベ公アクションで、クライマックスではチャンバラシーンになるところが痛快。まあ、初上映が殺陣イベントだったからね。ラスト近くに八城忍が登場。『天使諜報☆神宮寺真琴』シリーズに登場していた真船桂から天使諜報のマネージャーを引き継いだという設定に。このシーンは2度目の上映前に追加撮影され、更に初上映では喧嘩別れしたまま終わっていた吉子と芳子が天使諜報として仲良く任務に向かうところも描かれた。

 

ところで4年前の作品なのでキャスト達のその後を検索してみたら、ヒロイン・吉子役の西島ゆきは現在上京していて、劇団東京ドラマハウスに所属し女優活動を続けている。敵役の池瑛子役を演じた松本栞奈は美少女なのにちょっと残念なザコキャラなのが印象的であったが、彼女も去年上京していて、現在は「松本玲奈」と改名。女優やグラビアアイドルとして活動中。最近1stイメージDVD「恋してレイナ」をリリースしたばかり。敵役・杉山美樹役を演じた網本夢見子はフリーで女優兼殺陣師として活動していて、更に劇作家としても2024年9月のアクターズスクール広島の秋の発表会プログラムである演劇コースのために「25ch」を書き下ろし、スクール生達が演じていた。

 

広島ヒロインアクションシリーズ通算10作目の最新作『Aki AgentAngel』。2月の初上映の時は見逃したので、ようやく観ることが出来た。

 

今回はシリーズ原点回帰的に『天使諜報☆神宮寺真琴 狙われた生徒会長』(2008)、『天使諜報☆神宮寺真琴 市民の敵は場外へ飛ばせ!』(2009)、『天使諜報☆神宮寺真琴 シンデレラの懸賞金』(2010)と3作製作された天使諜報モノのキャストを一新した4作目という形になるかな。『YOSHIKO~』は番外編に位置するようだし。

 

宮島亜紀はJK。学園生活と恋をエンジョイしていて、時には妄想することも。だが任務が入ると、天使諜報・厳島アキとしてミッションを遂行する。マネージャーの八城忍から伝えられたミッションは、“キャッツ・アイ”という違法薬物が広島に蔓延することを阻止することであった。現実でもフェンタニルなる異様な麻薬が蔓延しつつあるので、ワリとタイムリーな題材かも。

 

厳島アキの七変化は神宮寺真琴を踏襲しているカンジだが、アキ役の吉松優衣奈はアクターズスクール広島時代から陽向のような笑顔がチャームポイントだったので、ヤンキーなセリフを発したりヤサグレ顔を見せる所が一々新鮮。八城忍がスマホをかけるシーンがあったが、その八城の会話相手が吉子と芳子で、中の人の事情から再登場シーンこそはなかったけど、どうやら八城が『あぶない刑事』シリーズで中条静夫が演じた近藤課長の如く自由過ぎる2人に振り回されている様子なのが微笑ましかった。

 

吉松優衣奈は今年春から東京で大学生活を送りながら女優を目指しているとのこと。

 

『決戦の日』(2023)は、岡田広監督作品。7分の短篇だが、中々凝ったガンプレイであった。ラストが意表をついていた。

 

『アイドルくノ一 序章』(2024)は、稲葉司監督が『アイドルスナイパーダブル』(2023)のスピンオフとして撮った6分の短編。テコンドーと合気道が得意なコスプレイヤーにしてグラビアアイドルのイ・リンのキレキレなアクションと殺陣を堪能した。

 

『LAST ORDERS SAMURAI』(2024)は、岡田広監督作品。ハードボイルドムードがある佇まいであったが、実はちょっと寝た。秋はどうも睡魔に襲われがち。

 

『おっぱいロケットガール』(2023)は、稲葉司監督作品。かの井口昇監督『hajiraiマシンガール』(因みに未見)を思い起こすブッ飛びモノ。特殊なおっぱいを持つアンドロイド役の紺野みいなが可愛かった。

 

今回は稲葉監督最新作『美女拳~カンフーガールズ~』の特報も上映された。面白そうだったな。11月1日に東京で開催予定だった「ヒロインアクションまつり in 東京2025」で初上映の筈だったが、不可抗力の事態により上映イベントが延期になったとのこと。今回のことは残念ではあったけど、どうか焦らず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上映後には舞台挨拶があり、『Aki AgentAngel』のキャスト達が壇上に。

 

 

広島自主映画界に欠かせない存在の香川美夏さん。短編ホラー『記念寫眞』(2017)で映画監督デビューしたことがあった。

 

 

八城忍役を演じたのは3度目だが、広島ヒロインアクションの主人公から暗闇指令的なポジションになる流れはユニークだな。
 

 

レインボー・KEN氏。職業は人間家とのこと。宮島亜紀達に絡む酔っ払い役で出演した。

 

 

胃之上食道氏。一応ラスボス役だけど戦闘力が殆どない役柄だったので、「もっと戦いたかった」と不満(?)をぶっちゃけた。
 

 

そして胤森淳監督。

 

今回上映された『Aki AgentAngel』と『YOSHIKOを探せ!!』の2作品は既にソフト化されていて注文可能なようなので、公式サイトに申し込みました。広島ヒロインアクションシリーズは新作が作られたら集めることにしてますので。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Ameba映画部