男はつらいよ50 お帰り 寅さん | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

昨日、イオンシネマ広島で『男はつらいよ50 お帰り 寅さん』を観た。

 

 

かつて国民的人気を博した『寅さん』シリーズが令和になって久々の最新作であるが、車寅次郎役の渥美清はとっくの昔に亡くなられている。主役の俳優不在なのにシリーズ新作が撮られたのは、クルーゾー警部役だったピーター・セラーズが亡くなった後も2本作られた『ピンクパンサー』シリーズという例があったな。

 

平成から令和になってからの寅さんファミリーのその後の姿を描きながら48作あったシリーズから選び抜かれた名シーンを回想として巧みに挿入していたが、全盛期の寅さんは動きとセリフ回しにキレがあったね。

 

吉岡秀隆演じる寅さんの甥・満男が高校生の娘(演じるは、桜田ひより)を持つシングルファーザーで、小説家デビューしているという設定になっていて、なんだか『ALWAYS 三丁目の夕日』の茶川竜之介に寄せたカンジになっていたな。

 

それにしても、「寅さん」シリーズ記念すべき第1作の時は若くて爽やかなカップルだった倍賞千恵子演じるさくらと前田吟演じる博が、すっかりおいちゃんとおばちゃんっぽいカンジに年を重ねられて、50年の歳月を感じさせるものがあった。

 

そして後藤久美子が泉役で女優復帰していたが、『ぼくの伯父さん』でシリーズ初登場した当時は15歳で、『寅さん』シリーズ歴代マドンナでは最年少だったんだよね。ゴクミ、すっかりセレブの風格に満ちた佇まいとなったものだ。

 

ところで泉の父親役を橋爪功が演じていたが、『寅次郎の休日』の時は寺尾聰であった。何故に。