がん消滅の罠。 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

3日前になりますが、『がん消滅の罠』を観た。

 

まゆゆAKB48卒業後初ドラマとして話題になっていて、当然まゆゆ目当てで観たのだが、ドラマ自体が思いの外面白かった。

 

ある日1人の末期ガン患者のガンが突如完全寛解(消滅)することから始まり、同じように完全寛解する末期ガン患者が出てきて、最初の末期ガン患者の主治医だった唐沢寿明が完全寛解の謎を探ろうとするが、保険金詐欺疑惑、殺人疑惑をかけられる等散々な目に遭うハメに。やがてガン完全寛解のカラクリが、とてつもなくスケールのデカ過ぎる陰謀であることが明らかになって行くという筋立てで、アメリカで認可されたガン治療薬が日本では未認可という所謂ドラッグラグ問題を盛り込んだ骨太な社会派要素とエンタメ性がウマく両立していて、3時間の長尺ながら冒頭からラストまでスリリングで見応えがあった。

 

唐沢が優秀だけど純粋でまっすぐゆえに陰謀にどんどん巻き込まれて行く医者を熱演していて終始ハラハラさせられるものがあったし、北大路欣也が思い切りフィクサー然とした貫禄の存在感でドラマを引き締めていた。

 

脚本は、吉本昌弘。かつてジェットコースタードラマとして一世風靡した『もう誰も愛さない』を手がけたお方だけに、こういうサスペンスモノはお手のものだったのだろう。まあ、吉本作品といえば僕的には『ママはアイドル!』(中山美穂の愛称“ミポリン”は、このドラマから生まれた)の方が好きなのだが。

 

そしてまゆゆ。今回演じたのは、若手保険調査員役。出番自体は前半だけに集中したものの、些細な箇所に「女の勘」を働かせて唐沢を疑ったことをきっかけでストーリーが動き出すので、ワリと重要な役柄であったし、相変わらず役を魅力的に演じる力があるな、と。なんかスピンアウトで主役エピソードが観たくなった。

 

まゆゆ、イイドラマに出たなと思う。