長渕悦子。 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

一昨日、約5000本の花と流木で薬師寺の国宝・聖観世音菩薩が祭られる堂内が装飾されたことが、ニッカンスポーツの記事となっていた。

まあ、生け花したぐらいで普通は大した記事にはならない。だがその生け花をやったフラワーデザイナーが、あのシンガーソングライターの長渕剛夫人の長渕悦子なのだ。





この写真の彼女が、長渕悦子。御年58歳で来年還暦を控えているとは思えない若々しくてキレイな女性である。

そして、かつてのような凛々しさも健在だ。

実は彼女、今もなお語り継がれる伝説的アクション女優・志穂美悦子(以降は悦子で)であったのだ。

悦子は1972年に千葉真一が主宰していたジャパンアクションクラブ(現ジャパンアクションエンタープライズ)に入り、『キカイダー01』でのビジンダーことマリ役を経て、ブルース・リーの『燃えよドラゴン』大ヒットをきっかけに当時席巻していたカラテブームの最中だった丁度40年前の74年公開の東映映画『女必殺拳』に18歳で初主演し、和製女ドラゴンとして華麗なるアクションを披露。この『女必殺拳』はシリーズ化し、3作まで作られた。







その後も悦子は『華麗なる追跡』、『必殺女拳士』、『女必殺五段拳』と主演作を連発していたが、ブーム下火と共に志穂美はアクションを封印し、演技派路線に転向。まあ、TVドラマや映画で時々かつてのアクションを披露する事はあったがね。

その後は83年にあの大林宣彦監督『転校生』でアクシデントから魂が入れ替わってしまう尾美としのりと小林聡美演じる幼馴染み2人が通う学校の担任教師役、86年には寅さんシリーズ『男はつらいよ 幸福の青い鳥』のマドンナ役に起用されていた。

TVドラマ『親子ゲーム』で夫婦役で共演したことをきっかけに交際していた長渕剛との結婚を機に悦子は女優業を引退し、一女二男の母となった。

長渕がかつて悦子が初産する瞬間を「NEVER CHANGE」というタイトルで歌ったことがあったのだが、その時産まれた長女こそ、後に佐々部清監督『三本木農業高校、馬術部』で映画主演デビューした長女で女優の長渕文香であった。

あくまでフラワーデザイナーという肩書きではあるが、公の場に再び顔を見せるようになった悦子。実は現在でも鍛錬をしている様で、あのキレ味あるハイキックがまた観たいと思っているのは、僕だけだろうか。