古墳の分布がおおむね把握できたので,片っ端から訪れてみました.

シラス台地に上がってみると,たしかに古墳だらけです. 台地はどこまでも広く平らなので,そこここに古墳があることが一目でわかります.

これは持田古墳群の一つです.

 

一目で前方後円墳と分かりますね. 畿内の古墳は立ち入りが制限されていることも多いのですが,宮崎の古墳は ごく一部を除いて自由に登れます.

 

これも堂々とした持田の古墳です.後円部に比べて 前方部がかなり盛り上がっているので,後期型の前方後円墳なのでしょう.

 

 

こちらは西都原(さいとばる)古墳群 です. やはり広く平らな台地に 古墳が密集しています.こんもりと見える木々は すべて古墳です.

 

 

林の中にたたずむ古墳です.前期型の前方後円墳の特徴である低い前方部の形がきれいに残っています.ここは後円部の埋葬の様子も中に入って見学できました.

 


 

西都原で古墳に登って撮ったパノラマ写真です.こんもりとしたものはすべて古墳です.
 

 

これは持田古墳群の一つ,18号墳です(後方も古墳). 標識柱からおわかりの通り,この古墳はせいぜい2m長くらいしかありません. またげる古墳なんて初めて見ました.畑のど真ん中にあるのに,こんな小さな古墳が破壊されることもなく,保存されています.

これほどの古墳が広い台地に保存・整備されているのは,大正時代の宮崎県知事 有吉忠一氏が,当時の東京帝大・京都帝大・帝室博物館(現 国立博物館)などの専門家を招いて6年間にわたる調査を行ったためです.調査の結果,大規模な古墳群であると判明したので,史跡指定が積極的に行われ現在に至っています.

 

[続く]