飛騨国の式内社、まとめてみた【大祓直前です】 | 週刊じんぎかん〜神祇伯の神社放浪記〜

週刊じんぎかん〜神祇伯の神社放浪記〜

ただの神社好きが参拝した神社の感想なんかを感情の赴くままに書いてます。あと長文です。
一応毎週日曜に更新しますがたまに長らく投稿しない時があります。なので「あ、更新してるわ見てやるか」な軽ーい気分で読んでください。
どうぞよろしくお願いします。

↓クリックしたあと、さるぼぼを買おう

にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ</a><br /><a href=
 
 
こんにちは、わたしです。
 
 
今東京でこれ書いてるんですが、
 
 
行ったら東京のコロナ感染者が60人になりました。
 
まーた東京に行ける日が延びちまいますよ。
 
 
感染する前に帰らないとですね。
 
 
さて、今回ですが… 
 
 

飛騨国の式内社を制覇したので軽くまとめてみました。
 
 
いやー素晴らしい編集!!!
 
1枚変なのありますが、許してください荒城神社はなんか「郷社」の社号碑だけしかなかったんです。
 
 
とりあえず、バババッとやっていきましょー!!
 
ちなみに、飛騨国の式内社は『延喜式』神名帳においては全て国幣小社です。
 
 
まずは大野郡です。
 
 
 
国幣小社 飛騨一宮水無神社
 
 
神社鎮座地:高山市一之宮町一の宮上
 
神社御祭神:水無大神
 
神社社格:金幣社?
 
神社御朱印:あり(本務社)
 
 
住所で見てもわかります通り、飛騨国一宮です。
 
かつて例祭日に参拝して一度記事にしていると思いますので、
 
遡ってみてくれると嬉しいです。
 
また、岐阜県にある神社本庁傘下の神社には、現在でも独自の社格が授けられています。
 
 
各神社の例祭時にいらっしゃる岐阜県神社庁からの勅使によって、御幣の色で分けられており、
 
金幣社(神社庁長)銀幣社(支部長)、白幣社(部会長)の三種類あります。
 
ただし、神社庁の各神社説明欄にはあったりなかったりして、
 
 
公式に一覧を出してはくれてないので、公表されている神社だけ書いていきます。
 
 
またそのうち調べてみたいですね。
 
 
 
岐阜県辺りを舞台としたアニメ作品にて境内のデザインのモデルとなった例がいくつかあり、
 
 
平成24年(2012)にアニメ化した米澤穂信原作の『古典部シリーズ』原作の「氷菓」では、
 
 
最終回に出てきた"水梨神社"が当社とされています。
 
 
他には、平成28年(2016)に公開され、
 
空前絶後のヒット作となった「君の名は」のヒロインが住んでいた"宮水神社"のモデルといわれている神社の一つが当社です。
 
 
他には気多若宮神社、山王宮日枝神社が挙げられてますね。
 
 
 
上の写真の"闘鶏楽"は高山市では広く伝わっている舞らしく、
 
 
高山市中心にある櫻山八幡宮でも例祭の高山祭で舞われていました。
 
あくまで映像上では、ですが。
 
 
そしてですね!!!
 
 
さっきのアニメ作品で挙げた「氷菓」の最終回で"水梨神社の生雛祭り"のシーンがあるのですが、
 
 
これはこの水無神社で4月3日に行われる"飛騨生きびな祭り"をモデルとしています。
 
 
自粛期間中で暇を持て余した私が久しぶりに「氷菓」を観て本当にあることを知って、
 
 
これは観に行かなあかん!!!
 
ということで車を走らせました(高速使って5時間ガーンガーンガーンガーンガーン)
 
 
しかしコロナ流行のため今年は中止…
 
 
ひたすらにウィルスを呪いました。
 
 
来年は必ず行くぞ…
 
 
そして!!!
 
みなさん「氷菓」を観てください!!!
 
そこそこな田舎出身の方々からすると青春時代にガッチリあたってくるし、
 
作中に出てくるもう一つの神社、"荒楠神社"というんですが、
 
 
こちらは櫻山八幡宮、山王宮日枝神社がモデルとなっています。
 
 
そしてそして、京都アニメーション制作なのでおそろしく美麗です!!
 
 
暇な方、興味出た方は是非!!
 
 
 
はい次。
 
 
 
郷社 槻本神社
 
 
神社鎮座地:高山市丹生川町山口月本
 
神社御祭神:大山津見神、櫛御気野神、建御名方刀美神、八坂刀売神
 
神社社格:銀幣社
 
神社御朱印:不明
 
社名のはケヤキのことであり、もともとはケヤキの木を御神体とした自然神系の神社です。
 
ケヤキの木があった場所に社殿が造営されたので現在はありません。
 
 
 
水無神社の生きびな祭りを観に行こうとした時に行ったので、
 
高山はまだすこし雪が残っていました。
 
社殿周りの白いのがそうですね。自然系出身なためか山に近いところにあるため日もあまり差しません。
 
 

また、現在ある杉の御神木は樹齢1200年以上とされており、
 
 
現在岐阜県の天然記念物に指定されています。
 
 
また、この杉の木に危害を加えるとすぐに病死するという言い伝えがあるそうで…
 
つまりはこの木が御神体としての役目を現在も担っているということですねゲッソリゲッソリゲッソリ
 
 
え、私?もちろん触ってませんよ?今は石の柵で囲まれてますしね。
 
 
ちょっと、舌打ちしたやつ出てきなさい。怒るから💢
 
 
 
荏名神社
 
 
この神社には論社が二社あるので分けて紹介します。
 
神社神社郷社 荏名神社神社神社
 
 
神社鎮座地:高山市江名子町
 
神社御祭神:高御産霊神
 
神社社格:銀幣社
 
神社御朱印:不明
 
論社の一社です。鎮座地の江名子町はまさしくこの神社名から取られています。
 
 
 
境内には大きな磐座ともいえるような岩があったり、
 
 
小さいながらも鎮守の杜のありますが、
 
 
1枚目の写真に「再興200年」とあります。
 
これはもともと荏名神社自体が荒廃して所在不明になっており、
 
 
高山の国学者田中大秀翁が当地が荏名神社の鎮座地であると比定し、
 
文化14年(1814)に再興したというものです。
 
 
しかも、その理由がこの地にあった子安大明神から、
 
 
荏名(えな)→胞衣(胎盤のこと)→子安神社を関連付けたとされており、
 
実は荏名神社の論社としてはもう一社の方が有力視されています。
 
しかしあくまでもそれは式内社としての評価であり、
 
 
神社としては良い施設を遺すため銀幣社に指定されています。
 

その境内の施設の一つがこの荏野文庫土蔵です。
 
 
再興した田中大秀翁はのちに没するまでこの地に移り住んでおり、
 
 
国学者としての資料が遺されていました。
 
ついでに社務所もしっかりした日本家屋でした。
 
 
 
 
神社神社無格社 荒神社神社神社
 
 
神社鎮座地:高山市江名子町大谷
 
神社御祭神:火結神、火之夜芸速男神、奥津日子神、奥津日売神
 
神社社格:白幣社
 
神社御朱印:不明
 
名前の通り、台所の防火の神様で人気な荒神さまです。
 
 
御祭神の前者二柱はどちらも迦具土神さまの別名で、
 
後者二柱も荒神さんではよく現れます。
 
 
 
拝殿には沢山の鉄剣を掲げた扁額があります。
 
 
これは三大荒神に挙げられる立里荒神社でも御神体として剣が挙げられており、
 
 
おそらく本家リスペクトの形なのでしょう。
 
 
 
…だめだな。この総集編のページじゃ語りたいことが多すぎて偏る。
 
 
この神社に関しては来月記事としてまとめようかと思います。
   
 
 
さて、ここからは荒城郡に入ります。
 
 
県社 大津神社
 
 
 
神社鎮座地:飛騨市神岡町船津
 
神社御祭神:大彦命
 
神社社格:特別金幣社(!?)
 
神社御朱印:あり
 
 
大津神社の論社として挙げられており、他の論社に高山市国府町の"天満神社"がありますが、
 
参拝してないので今回はカットします( ͡° ͜ʖ ͡°)
 
御祭神の大彦命さまは吉備津彦命さまと並んで有名な四道将軍の一人で、北陸に派遣されました。
 
 
道中の岐阜、福井、果てには秋田の別表神社である古四王神社にも祀られています。
 
一方で、伊賀国一宮の敢国神社に祀られ子孫がそこに定住したりして、
 
 
秋田まで行って三重まで帰ってきたような動きがあります。
 
 
社格が特別金幣社ということで、これが金幣社より上か下かはわかりませんが、
 
 
公式に確認できるだけでもここと気多若宮神社飛騨総社が選ばれています。
 
そんなに数はなさそうですよね。
 
 
 
この神社の特筆すべき点はズバリ、
 
 
建物が全部でかい
 
この本社殿も写真では対比がなくてわかりづらいですが、
 
 
屋根がでかい、かけられている扁額がでかい扉がでかいといったビックサイズです。
 
 
また、向かって左側に三社の境内社がありますが、
 
 
正直その一社一社が、上で紹介した槻本神社の社殿並みにでかいです。
 
 
もう独立していいんじゃね?
 
そういう問題じゃない?まぁそうよね。
 
 

また、もう一つ重要なこととして、飛騨三大祭に数えられる神岡祭を催行する神社です。
 
 
神岡祭は大津神社、朝浦八幡宮、白山神社の三者合同で行われており、
 
4月の第四土日が例祭日となっています。
 
特別金幣社に指定されているのはこれが起因していると思われます。
 
 
ただ、どうやら今年はコロナウイルスのせいで中止となってしまったようです。
 
 
日本の伝統まで潰すとは許すまじ。
 
また、この飛騨三大祭ですが、
 
古川祭→気多若宮神社
 
高山祭→櫻山八幡宮 山王宮日枝神社
 
神岡祭→大津神社 朝浦八幡宮 白山神社
 
と、催行する神社の数がカブりなく増えていきます。
 
まぁだからどうしたって話ではありますが_(:3」z)_
 
 
 
県社 荒城神社
 
 
神社鎮座地:高山市国府町宮地
 
神社御祭神:大荒木之命、国之水分命、弥都波能売命
 
神社社格:金幣社
 
神社御朱印:あり(書き置き)
 
鎮座する郡名を冠する神社で、その分由緒がはっきりしていたのか、他に論社を持ちません。
 
つまりは災害によって遷座することもなかったことを指します。  
 
 
御祭神の一柱で間違いなく社名の由来になった大荒木之命さまは、
 
 
高御産巣日神さまの13世の孫にあたるそうで、記紀には登場しません。
 
 
この土地一帯を開拓、治めた方であると考えられます。
 
 
また、同じく御祭神である国之水分命さま、弥都波能売命さまは、
 
大和国では水分神社、丹生川上神社に祀られている水神で、
 
 
おそらく飛騨山脈から流れてくる水の守り神だったと思われます。
 
実際、荒城神社には参道の途中で小さな自然の川が流れています。
 
 
 
 
拝殿にはおみくじ、御朱印の書き置き、由緒書きが用意されており、
 
参拝者を迎える用意が整えられていました。
 
 
しかし、鎮守の杜がそこそこ深いので蚊が多い!!
 
由緒書きは帰って読みました。
 
 
 
この神社の特筆すべきは、遷座の記録がないが故の、
 
保持されていた文化財の多さです。
 
 
まず写真は当社の本殿ですが、元中七年(1390)、南北朝時代に建立されたもので、
 
明治期には国宝に、現在では国の重要文化財に指定されています。
 
建築様式的には三間社流造なんですが、
 
 
大きさが人が本殿に上がれるか否かの微妙なサイズで作られています。
 
またその他にも秋の例祭で奉納される獅子舞頭は県指定重要有形民俗文化財、
 
県の指定重要文化財で神像、随身、鰐口、面×4、
 
県の指定史跡として荒木神社遺跡があります。
 
また、本殿に関しては2016年にまとめられた日本遺産「飛騨匠のわざ・こころ/国府盆地の社寺建築群」の一つに加えられています。
 
 
これは他に櫻山八幡宮が所有する高山祭で使われる山車の櫓が入っています。
 
 
 
郷社 高田神社
 
 
神社鎮座地:飛騨市古川町太江神垣内
 
神社御祭神:高魂命
 
神社社格:金幣社
 
神社御朱印:不明
 
御祭神の高魂命さまは高御産巣日神さまの別称で、祭神的には荒城神社と関係ありそうですが、
 
 
別にそういういわれもなく。
 
論社に同じく古川町にある"貴船神社"が挙げられますが、
 
 
参拝し損ねたのでカットします( ͡° ͜ʖ ͡°)
 
もともとは白山社と称しており、高田神社は衰退して所在が不明になっていました。
 
 
そして、文化年間に"あの"吉田家によって当社が高田神社の論社と確認され、
 
 
明治期に現社名を名乗りました。
 
 

金幣社に指定されるほどにいくつかの文化財を保有しており、
 
県指定重要無形民俗文化財として例祭日に奉納される獅子舞や、
 
 
市指定有形文化財にかぶとがあります。
 
 
また、例祭日に神域を清めるために甲冑を着た武者による火縄銃発砲が行われます。
 

もともと山岳信仰の白山社と名乗っていたためか、
 
鎮守の杜はほぼ山と同化しており、高い杉の木が沢山生えています。
 
 
御神木の大五本スギも天然記念物となっています。
 
 
 
郷社 阿多由太神社
 
 
神社鎮座地:高山市国府町木曾垣内
 
神社御祭神:大歳御祖神、大物主神
 
神社社格:金幣社
 
神社御朱印:あり
 
阿多由太神社の論社は二社あり、ここともう一つ"中宮神社"がありましたが、
 
現在は古川町杉崎の大歳神社に合祀されました。
 
 
大歳神社は参拝できてないので今回はカットです( ͡° ͜ʖ ͡°)
 
 
 
高田神社と同じように山に隣接した鎮守の杜を持ち、
 
境内には杉などの高い木で覆われています。
 
森というよりは林といったイメージでしょうか。
 
 
元々は権現宮という社名で、文化年間の調査で一度荒城神社に比定されましたが、
 
今の荒城神社が本来であるとされたことから、こちらは阿多由太神社に比定されました。
 
 

本殿は三間社流造で、国の重要文化財に指定されています。
 
同じく指定されている荒城神社に比定されたのも、おそらく本殿の歴史故でしょう。
 
こちらも日本遺産「飛騨匠のわざ・こころ/国府盆地の社寺建築群」の構成文化財の一つです。
 
 
さて、次で最後です。
 
 
 
 
栗原神社
 
神社神社郷社 栗原神社神社神社
 
 
神社鎮座地:高山市上宝町宮原
 
神社御祭神:五十猛神、大山祇神、宇迦之御魂神、伊邪那美神、伊邪那岐神、菊理姫命、火産霊神
 
神社社格:銀幣社
 
神社御朱印:不明
 
まんま、「くりはら」神社と読みます。
 
由来としては、現鎮座地より東の方に「沖巾」という栗の木がたくさん茂っている区域があり、
 
その中でも特に大きな栗の木を神木として祭祀を行い始め、
 
そのうち社殿が建ったあと、村人の夢にこの神様からのお告げがあり、現在地に社殿を移したとのこと。
 
今その栗の木があるのは、確認できていません。
 
 
 
現在でも例祭日には氏子たちによって祭りが催行されており、
 
提灯が出たり幕が張られたりと未だ活気よく信仰されています。
 
その証拠に、手水舎は最近奉納されたものらしく、きれいでした。
 
また、神木だった栗の木への豊作を願った祭りを「梅雨祭」と呼んでいました。
 
しかし、栗の実ができるのは9月ですし、一件梅雨と関係なさそうですが、
 
どうやら本来は「栗花祭(つゆりまつり)」から転訛したと思われます。
 
 
栗花落カナヲ?知らない子ですね。
 
となれば、社名も本来なら栗原(くりはら)→栗花(くりはな)だったかもしれませんね。
 
今は廃れて行われていないそうです。
 
 
式内社としての栗原神社はここで確定らしいんですが、
 
 
調べたら同名社があったので紹介しときます。
 
神社神社村社 栗原神社神社神社
 
 
神社鎮座地:飛騨市古川町上町
 
神社御祭神:久久能智大神
 
神社社格:不明
 
神社御朱印:不明
 
 
御祭神の久久能智大神さまは、前に但馬国の名神大社、山神社で紹介しました、
 
木の神様として現れています。
 
由緒によれば、ここにも栗の木が沢山あり、
 
取れた栗の実を国司を通して朝廷に献上していると、
 
「大供御」と呼ばれるようになり、神社として創建されたそうです。
 
そして、栗の林は後の世で伐採されて水田になり、
 
当社も現在地へ遷されたとのこと。
 
上の栗原神社とよく似ていますね・・・
 
遷座するまで同じというのは偶然でしょうか?
 
 
 
ウィキや神社庁の由緒を参照してみても、
 
高山の栗原神社は式内社として書かれているのに、
 
 
こちらは論社に挙げられてさえいません。
 
御祭神や朝廷との関係を由緒として遺している点では、こちらの方が有力そうなんですが・・・
 
 
また、鳥居の形式(神明鳥居)や拝殿本殿の建築様式がどちらも似通っているので、
 

勧請された分社としての見方もあるようですね。
 
 

あとがき


さて、こんな感じでいかがだったでしょうか。
 
いやー、正直高山市って岐阜県じゃないですか。
 
地理的には滋賀の隣なわけで、
 
なら京都から行ってもすぐ行けんじゃねwww
 
とか思って車走らせたら、
 


大失敗しました。
 


滋賀に隣接しているとはいえ、直接つながっているのは美濃国の範囲で、
 
飛騨国はそこから北へ進まないといけないんですね・・・
 

次生きびな祭り見に行くときはバス使おうと思います・・・
 
 
 
さて次回ですが、すでにネタは決まっています!!!!
 
あとは雨とかで延期にならなければ・・・
 
ヒントを出しておきますね
 
台風台風台風風の神様です台風台風台風台風
 
 
私も今から書くのが楽しみですね。
 



そういえば、明日は6月30日。


夏越しの大祓ですね!!(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎

みなさん氏神神社さんとこ行って、


形代と茅の輪で半年の罪穢れドクロを払いましょうドンッドンッ





では今日はこの辺で。
 
 
ありがとうございましたバイバイバイバイバイバイバイバイ
 
 
フォローしてね