こんにちは～
出雲大社の系列の神社の巫女を経まして。
教派神道の神職の資格を習得した占い師、白川葵です
本日も、お忙しいところ、ご訪問ありがとうございます。
初めての方も、よろしくお願い致します。
日本神話では、
人間が死ぬのは、
イザナミの呪いによるものだと
説明しています。
さらに、
人間の寿命は、
本来は、現在よりも長かったものの
イワナガヒメの恨みで、
短命になったとされているのです
イワナガヒメは、
山の神・オオヤマツミの娘で
コノハナサクヤヒメの姉にあたる
岩の女神です。
イワナガヒメは、
アマテラスの孫の
ニニギノミコトの妻になるはずでした。
ところが・・・・、
ニニギが、
コノハナサクヤヒメとの結婚の
許しをもらいに来たとき、
オオヤマツミは、
イワナガヒメも一緒に
妻に迎えることを
条件にしたのですが、
花のように美しい妹と正反対に
イワナガヒメは、
岩のような醜女だったのです
ニニギが、
二人の娘と結婚する
と決めたので、
オオヤマツミは喜んで、
娘たちを宮殿に向かわせたのですが、
ニニギの発言は、
ウソだったのです
ニニギは妹だけを快く迎え入れて、
姉を追い返してしまったのです
これを知ったオオヤマツミは、
「あなたの御子の命は、
花のように短くなるだろう」と言い
ニニギに失望したと、
「古事記」には、
書かれています。
オオヤマツミが
イワナガヒメを娶らせようとしたのは、
岩は無骨で美しくないが、
強固で永い期間不変であるので、
その象徴の
イワナガヒメには、
長寿をもたらす御利益があったのです
ニニギは、
オオヤマツミの娘たちと
結婚していれば、
妹の力で、
子孫は花のように繫栄し
姉の力で、
一族は、
岩のように永久不滅の寿命を
得られるはずだったのですが
二二ギが美醜で相手を選んだので、
二二ギの一族は、
「死」を与えられるようになったことが
「古事記」には、
述べられているのです
そして、
「日本書紀」は、
内容が少し異なり、
追い返された
イワナガヒメは、
嘆き悲しみ
やがて、
ニニギに唾を吐きかけて、
「私を選ばなかったせいで、
この世に生きる民草は、
みな木の花のごとく儚（はかな）く
散ることになるぞ」
と呪いの言葉を口にしました。
それで、
ニニギが、
長寿を司るイワナガヒメを
激怒させたせいで
寿命に関する呪いが、
天皇家の子孫や
天皇が治める国民にも、
かけられたことになっています
イワナガヒメが、
醜い容姿として、
定着したのは、
民間信仰の
山神信仰が影響しているとも、
されています
山神は、
山にいる女神で、
春になると、
山から田に降りて来て、
田の神となり
再び山に戻る神なのですが、
山神は醜女で、
自分よりも美しい女が山に入ると、
嫉妬して、
祟りを起こす神だと、
されているのです
山神は、
父が山神で
容姿が醜いという
イワナガヒメと
共通する特徴を持っているので、
民間信仰の山神が
記紀のイワナガヒメの話しと習合したか、
イワナガヒメが、
山神信仰に影響を受けて、
醜い性悪な女神になったとされています
それにしても、
記紀の記述では、
人の寿命は、
ニニギの振る舞いで定められた
かのようになってしまいます
「古事記」の神々は、
基本的に死ぬことがないので
神の子孫である
天皇家や有力豪族も、
その血を受け継いでいるので、
「死ぬことは
ないはず」になってしまうのですが、
統治者が、
「神」から「人」の時代に変わっていくときに、
不死であるはずの存在が、
死を迎えることになる
話しを挿入しなければ、
つじつまが合わなくなってしまうので
ニニギのエピソードが
あるのです
参考記事
それでは、本日もお読みいただき、ありがとうございました
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