食料品の消費税率を1%にする問題ですが自民党内で決定し、秋の臨時国会で審議される予定だそうです。色々な問題があるとされていますが選挙公約だったということで高市首相としてはどうしても消費税を1%にしたいということです。一消費者としては食料品の価格が下がってくれるのはありがたいことです。

ところがやはりと言いますか困る人も出て来るようです。Yahoo!ニュースで『消費減税1%で「手取り7%減る」 納税免除農家の苦悩「販売価格上げざるを得ない」』という記事を見つけました。元の記事は8月3日のテレ朝NEWSの記事、

消費減税1%で「手取り7%減る」 納税免除農家の苦悩「販売価格上げざるを得ない」

です。

この記事でによると、

「年間の売り上げが1000万円以下の免税事業者」は「商品を販売する際にかかる消費税の納税を免除されている」ということで、

「消費税が1%になると、受け取る金額が7%分減る」

ということです。

数字だけを見るとそのように見えます。しかしこれは売値が消費税減税分下がるということを意味しています。今までの価格で販売すれば売り上げは減ることはないのです。他の事業者、特に消費税納税業者が減税分を引いた価格で販売した場合は売り上げの量が減るかもしれません。そのために価格を下げないといけないという状況になる可能性はあります。そういった意味では売り上げが減ることはあるかもしれません。

そういった意味では困った状況に陥る事業者が出ることはあるかもしれません。そんな事業者は心配になるのは理解できます。


消費税の納税免除事業者ですがこれは二つの考え方があると思います。一つは消費税分を売り上げに入れて自分の儲けにしているというものです。日本国内で販売されるモノやサービスには必ず消費税が含まれているという考えなので、これが普通の考え方です。本来は国へ入るはずの消費税を事業者が奪っていることになります。ということで批判されています。しかしこれは国内のすべてのモノ、サービスの価格に消費税が含まれているという考え方であればメルカリのようなフリマやヤフオクのようなオークションで販売している人たちも消費税分を自分の儲けにしていることになります。納税事業者はきちんと納税しているので消費税分を儲けにしていませんが。
もう一つの考え方は納税免除事業者は消費税を抜いた価格で販売しているということです。消費税を取っていないので消費税を納税する必要がないという考え方ができます。そのため「免税事業者は仕入れでかかる消費税の控除や還付を受けることができません」となります。消費税は、材料費などの仕入れで納めた消費税分を引いた分の消費税を納めればよいことになっています。インボイス制度以前は納税免除事業者が販売したモノやサービスも、納税免除事業者が消費税を納税しているとして消費税分を引いていました。ところが納税免除事業者なので消費税分は納税されません。国はその消費税分税金が減るのでインボイス制度を作ったわけです。そのため企業はインボイス事業者としか取引しないということでフリーランスの事業者の問題が出ていました。そして実際消費税を納税するのであれば利益が減るのでその分価格に転嫁することを考えるのが普通の考え方ですから納税免除事業者は消費税分を価格に載せていなかったという見方も全くの的外れではないと思います。

どちらの考え方が正しいのかは私にはわかりません。それならばすべての事業者を納税業者として取り扱えばよいという意見ももっともだと思います。キチンと帳簿をつけていれば可能なはずだからです。中小零細事業者の負担が大きいので「売り上げが1000万円」という基準ができたわけです。全事業者を納税事業者としてしまえばこの基準がなくなります。キチンと帳簿をつければ解決するはずです。
しかしそううまくいくのでしょうか。上で書いたようにメルカリやヤフオクでモノやサービスを販売している人たちにも消費税納税の義務があるはずです。売買されているモノやサービスを考えると納税業者のモノやサービスとの違いはありません。それなのに一方は消費税を納税せず、もう一方は消費税を納税しています。この他にも個人間の売買やアルバイトのようなものもあります。これらの多くは消費税を納税していないと思います。結局自己申告になってしまうでしょう。税務署も細かい売買までは労力の問題で追えないでしょう。どこかに漏れが出てくると思われます。不動産売買のように登記制度があるようなものは追跡可能ですがすべての売買を登記制度にするのも現実的ではありません。結局限界があることだけは確かです。
納税しやすく漏れがないような制度で、納税する側もされる側も簡単な制度を考えるべきでしょう。日本の所得税は企業などの雇用主が計算して納税しますし、消費税は事業者が計算して納税します。納税される側、国や地方自治体はチェックだけをすればいいだけです。納税される側にとっては簡単でしょうが納税する側、雇用主側は大変だと思いますが。その前にそもそも税金を納税する国民は税金の知識は全くないと言っていいでしょう。多くが源泉徴収で引かれるわけですから。これをすべて確定申告に変更するべきだと思います。そうすれば税金とその使われ方に目を向けるようになるでしょうから。とはいっても国は現状を望むでしょう。よくわからないうちに国民から収税できるわけですから。