アメリカ大統領選挙のテレビ討論会がジョージア州アトランタで6月27日夜(日本時間6月28日午前)に行われたそうです。各メディアが報じています。
今までの大統領選挙の討論会は、共和党と民主党の全国大会(今回は、共和党7月15日ー18日、民主党8月19日ー22日)で候補者を指名した後に行われていました。今回は実質的に決まっているので両者の合意の上前倒ししたような形です。

各メディアが伝えた例は以下です。

【詳報】米大統領選討論会 メディア「バイデン氏 精彩欠く」

民主党議員ら、バイデン氏に「絶望」 大統領討論会終え

バイデン氏、発話に苦慮する場面 米大統領選討論会

米大統領選討論会、視聴者の67%がトランプ氏勝利と回答 CNN世論調査速報

バイデン氏に数字言い間違えの場面も、手痛い失点に-大統領選討論会

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「お前が負け犬だ」 バイデン氏が怒りあらわに 米大統領選討論会

NYタイムズ論説委員会、バイデン氏に撤退要請 討論会での低調受け

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バイデン氏、討論会での低調ぶり認める 民主党内で選挙戦継続に疑念

これらの記事によるとバイデン大統領が劣勢だったようです。調査会社SSRSによる世論調査の速報で、

「トランプ前大統領のパフォーマンスがより優れていたと回答したのは全体の67%」
「バイデン大統領のパフォーマンスがより優れていたとした33%」

ということです。

「調査対象となった討論会の視聴者は、全国の登録済み有権者と比較して、共和党を支持しやすい層がやや多い構成」

と共和党、つまりトランプ前大統領に有利とはいえこの開きは大きすぎます。
そのためか、民主党からもバイデン大統領に対して厳しい見方が出ているようです。

「討論会を終え、民主党議員らは、バイデン氏の討論会でのパフォーマンスに絶望している」
「一部ではバイデン氏が党の候補者であり続けるべきかどうかという疑問が生じた」

そして、米紙ニューヨーク・タイムズの論説委員会は6月28日に、

「27日夜の大統領に偉大な公僕だった頃の面影はなかった。2期目に何を達成するつもりなのかうまく説明できず、トランプ氏の挑発に対して反応に苦慮した。トランプ氏のうそや失敗、背筋の凍るような計画について説明責任を問うこともままならなかった。発言を最後まで言い切れない場面が一度ならずあった」

と「バイデン大統領に選挙戦から撤退するよう求めた」とのことです。そして、

「有権者にトランプ氏の欠陥とバイデン氏の欠陥のどちらを選ぶのかという選択を強要して、国の安定と安全を危険にさらす理由はない」

としています。なるほど、どちらの候補も見逃すことができない「欠陥」があるということですね。個人的には納得です。
今のアメリカにはそんな「欠陥」を持った候補者しかいないということです。しかし、両候補の選挙戦では熱狂的な支援者が多数います。といううことは、国民も「欠陥」があるということでしょうか。どこの国も同じですね。

民主党は現役の大統領の時に予備選挙で候補者を立てると本選で共和党に負けるというジンクスのために対立候補を立てなかったと聞いています。今からトランプ前大統領に勝てる候補者を立てることが可能なのでしょうか。

アメリカ大統領選挙は今後の4年間の世界の流れに影響するので大きな問題です。
次回、第2回の討論会は9月10日になります。どうなるのでしょうか。