Yahoo!ニュースで、小3の算数の問題がX(旧Twitter)で話題になっていると報じています。

18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」

小学校3年生の娘さんが、宿題で出された小問、

「18÷0」

の答えが、

「正解は0」

だったということ。X(旧Twitter)で話題になり、

「ゼロで割ることはできない」
「電卓で試すとエラーが出る」
「0で割れるわけがないのに、先生の解釈を聞いてみたい」
「問題自体が悪問」
「そもそもゼロ除算は学習指導要領外で、小学生に出すものではないのでは」
「小学生のころ同じように答えは0だと教えられた記憶がある」

などのコメントが寄せられました。

間違い、少なくとも正解ではない答えを教えているので、少し考えてみます。
まず、この記事でも書いているように、

「「ゼロで割る割り算(ゼロ除算)」は、答えを数学的に定義することができません。」
です。「定義できない」のです。
その上で、「y=18÷x」を考えて表にします。

 

 

x 18 9 6 3 1 0.18 0.0018 0.000018
y 1 2 3 6 18 100 10000 1000000


この表を見ると、xが小さくなっていく、0に近づくにしたがって大きくなっています。小学3年生で小数点を考えるのは間違いですが。
これを、数列、微積分の考え方を取り入れると、「lim」という「無限数列の極限」の話になり、

lim x→0 (18/x) = 無限大(∞)

になります。これは高校の数学で出てきます。ところが、xがマイナス方向から近づくと「-無限大(∞)」になるのです。どちらにしろ「0」になることはありません。
従って、「定義できない」が正解で、「無限大(∞)」が△のレベルでしょうか。私はそう考えます。しかし「無限大(∞)」は小学生の答えではないです。

従って、この娘さんの答え「こたえなし」は正解だと私は考えます。

「まさかのバツ」

というのは理不尽な気がします。宿題でも間違ったら落ち込みます。
そして、X(旧Twitter)のコメント「問題自体が悪問」に私も賛成です。小学3年生で出す問題ではありません。

そして気になったX(旧Twitter)のコメント、

「小学生のころ同じように答えは0だと教えられた記憶がある」

です。この先生もその一人なのかもしれません。その「悪問」が続いているのかもしれません。しかし、正解ではない答えを教えるのは問題です。
授業で質問された場合は考えさせるのはいいと思います。そんなことで算数に興味を持つこともあり得ます。しかし、問題に出すことは間違いだと私は考えます。

ここで言っても何の影響もないのですが、気になるので書いておきます。