NHKニュース、

国連 イスラエルを「子ども権利を侵害した国」に指定

によると、

「子どもの権利を著しく侵害した国のリストに新たにイスラエルを加えたとイスラエルの国連大使に電話で伝えた」

とのことです。

「国連は今月5日時点でガザ地区全体での死者のうち3割あまりにあたる7797人が子ども」


だということなので、私は当然だと思います。数字は国連、ハマス発表のものなど複数あるのでどれを正しいのか問題ですが、この数字以上ではないでしょうか。まだ公表されていなくて、最新の年次報告書が今月中旬に公表される予定で、間違いはないでしょう。
当然イスラエルは反発します。ネタニヤフ首相は、

「国連は殺人者であるハマスを支持しみずからを歴史のブラックリストに加えた。イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍隊だ」

と声明を発表しました。
そして、6月8日、イスラエル軍は、

イスラエル軍 人質4人救出 ハマス側“多くの住民死亡”と反発

「ガザ地区中部のヌセイラトで作戦を実施し、ハマスにとらえられていた人質4人を救出した」

と発表しました。当然イスラエルは「人質解放」を宣伝します。人質が解放されたのは良いことなのですが、

イスラエル人質救出作戦 激しい銃撃戦 空爆で住民に多数死者か

「特殊部隊などが数週間にわたって入念に準備を重ねた」のですが、
「ハマスの戦闘員と激しい銃撃戦」となって、
「空軍の支援も受けて周囲に空爆」して、
「人質を脱出」

させたそうです。作戦としては仕方ないことかもしれませんが、「空爆」すると被害は広がるのは必至です。「空爆」しないと成功しなかったとも言えます。それも人がいない荒地ではないのです。

「イスラエル軍は、作戦によるパレスチナ人の死者は100人以下」
「ハマス側は住民210人が死亡」

とのことでどちらが正しいのかは不明ですが、少なくとも100人(イスラエル軍はハマス戦闘員を含むと表現をしています)は亡くなっているわけです。4人を救出するのに100人死亡です。割に合わないと考えます。「戦争」だから仕方がないと言ってしまえば何も言えませんが、敵の一般住民は「人」ではないということでしょう。
こう考えると、最初の記事の「子どもの権利を著しく侵害した国のリストに新たにイスラエルを加えた」ことは当然だと思います。

一つ前のNHKの記事の中で、人質の1人、ノア・アルガマニさんの父親のヤコブさんが語った、

「戦争に勝者はいません。戦争が続くかぎり、双方に死者が出ます。ガザでも子を亡くした親が私たちと同じように、泣くことになります。私は停戦と対話によってのみ、解決ができると思っています」

ことが真実だと考えます。「停戦と対話によってのみ、解決」できます。イスラエルにもこういった考えをする人もいるのです。
今は「ハマスを殲滅」するまで停戦しないという考えが主流のようです。悲しいことですが。