安倍派のキックバック問題はまだ続いていますね。のらりくらりで乗り切りの方向だと予想していたのですが、自民党として厳しい処分を科すというところまで来てますね。予想外でした。二階元幹事長は次回の選挙は出ないということですし。
総裁再選が厳しくなっているということでしょうか。地方からの突き上げがすごいのかな。内閣支持率は落ちるところまで落ちていてほとんど変わらないですし。

この問題はいろいろな問題があるのですが、その中の一つが、いったん廃止が決まったものがどうして継続になったのか? です。政治資金規正法の改正とか前向きな問題があるはずですが、そこまで行かないですね。

ところで、「キックバック継続を決めたのが誰か?」というのがわかると、野党も与党も考えているのでしょうか?国民も?
岸田首相も自ら安倍派の元幹部4人の追加聴取をしているようですが。


あくまで個人的な見解ですが、無理だと思っています。
「ゲーム理論」という経済学の分野があります。人間は合理的な行動をするということを前提に、ある条件でどう行動すればよいかを決定するものだと、私は理解しています。これを用いると4人とも曖昧のまま真実を語らないことが「正しい行動」になります。

今回4人ですが、2人だとします。そして、共謀して継続を決めた場合は以下のような表になります。

 

 

自白 自白しない
自白 A:-100, B:-100 A:-100, B:-100
自白しない A:-100, B:-100 A:-10, B:-10

A: キックバック継続を決めた人
B: キックバック継続を決めた人

ここで、自白した場合、責任が生じ実刑が確定すれば公民権停止(つまり選挙にでれません)になるので「-100」です。その時に相手が自白していないとペナルティが追加されそうですがここでは同じ「-100」(これ以上の追加は検討上無意味)とします。相手も同じく自白していても同じく二人とも「-100」。
どちらも自白しない場合は、苦しい選挙になるでしょうが公民権停止はないので選挙には出れます。なので「-10」。(自民党の推薦がない罰を与えるとかありますがここでは無視します)
こうなると、二人とも自白しないのがベストの行動になります。

 

 

 

同じように、継続を決定した人と、決定はしていないが決定者を知っていた人の場合は以下の表になります。

 

 

自白 自白しない
自白 A:-100, B:-20 A:-100, B:-50
自白しない A:-100, B:-10 A:-10, B:-10

A: キックバック継続を決めた人
B: 決めた人を知っていた人

 

こちらも同じく二人とも自白しないのがベストな行動です。


最後に、継続を決定した人と、決定はしていないし決定者も知らない人の場合は以下の表になります。

 

 

自白 自白しない
自白 A:-100, B:-5 A:-10, B:-10
自白しない A:-100, B:-5 A:-10, B:-10

A: キックバック継続を決めた人
B: 知らなかった人
 

 

 

この場合は、知らなかった人は自白できません(知らないので)が、二人とも自白しないのがベストな行動です。

つまり、どの場合も「全員が自白しない」というのがベストな行動になります。明白な証拠が出ない限りは「自白しない」、つまりは真相はわからないということです。

野党が証人喚問を要求していますが、証拠がなければ同じ結果だと思いますが。
みなさん、判明すると考えていらっしゃるのでしょうか?