目には目を、歯には歯を

紀元前18世紀のバビロニアのハムラビ法典の有名な言葉ですね。
高校の世界史の授業で、これは復讐を勧める言葉ではなく、

同じレベルまでの報復を許す。それを超える報復は許さない。

ものだと教わりました。それまで、復讐、報復がエスカレートしていってしまいがちだったものを戒めたもの、限度を示した最初の法律だと。
人は、復讐、報復するときは感情的になりエスカレートする。確かにその通りだが、それで納まるかな? 法律だから、仕方ないから従うだじゃないかな。と、その時は漠然と感じていました。


最近の昨年10月からのイスラエルのガザへの攻撃について、ブラジルのルラ・ダシルバ大統領が「ジェノサイド(集団殺害)」と呼んだと報道されました。

ブラジル大統領、ガザ侵攻をホロコーストになぞらえ批判…南米左派政権でイスラエルへの反発強く

同様な批判は、南アフリカも行っていて、同時に国際司法裁判所(ICJ)に提訴しています。
当然イスラエルは両方に反発しました。
少しここで考えてみると、今回のガザ攻撃は、

昨年10月7日のイスラム組織ハマスがイスラエルを奇襲攻撃して1400人以上が殺され、約240人が人質にとられた

ことへの報復攻撃です。
攻撃開始から5か月たちますがまだ終わりが見えません。イスラエルは、

ハマス組織を壊滅するまで続ける

と終了する意志は全くありません。
ところで、今回の攻撃で

ガザ地区の死者は2万4100人

だそうです。(今年1月15日時点)

戦闘100日、ガザの死者2.4万人超 イスラエル「何カ月も続く」


これらの数字が正しいかどうかは問題ですが、TV映像などを見ている限りは大きくは違っていないと感じています。
ということは、「目には目を」どころではなく桁が違っています。
今回のようなハマスの攻撃をなくすために壊滅を求めているのでしょうが、壊滅を求めていることが過剰なのではないでしょうか。「将来」という考え自体に同等レベルを超える考えが含まれていると感じます。(あらゆることに「将来」を考えることは良くないと言っているわけではありません。ケースバイケース)
こういう場合、いつも割を食うのは弱いものなんですよね。
4千年前の知恵は役に立たないのですね。

いい加減止めていただけませんか、ネタニヤフ首相。