母が亡くなり、父が入院したので
四月に実家に引っ越した。
その際、徹底的に掃除をしたのだが、
ただ一部屋、開かずの間が…。

photo:01


父の愛猫 「みゃあこ」が引き込もっていた部屋。

父にしかなつかず、他の人間が近づこうものなら、うじやゃゃゃーーー‼

シャーー‼ ではなく、
うじやゃゃゃーーー‼
ああ、おそがい、おそがい……。

カリカリと水入れを朝晩、部屋の隅に置き、箒の柄で押し込む…と。
目を合わせるとウルヴァリン並の爪で
飛びかかられ、引き裂かれるからです。

やっと触るのを許されたのが二ヶ月後。しかし、
孤高の猫様の上、一気に8匹も猫が増えたのが逆鱗に触れ荒れ狂う毎日。
毎晩すまんすまんすまん…と言いながらブラッシングをして、一緒に父のベッドで寝ていたが……
ある日、お腹に赤いポツポツが。
痒いかゆい痒いかゆい痒いかゆい‼

ノミ⁈ いやいや、全頭にレボリューションはしているし…。
気のせい気のせい…。

次の日、赤いポツポツがわたくしの豊かなおっぱいのまわりに!
次の日、背中一面に!
次の日、お腹一面に!

病院に!!

「ダニです。」

ぎょええええ~~~‼

掃除と洗濯が趣味の、このわたくしに
ダ!ニ!

原因は、閉め切った父の部屋。
認知症の父がベッドの上でお菓子やら
何やらを食べ、そのカスが隙間に入り込み、みゃあこのカリカリもベッドに置いてあったりで…
その上、部屋にはいれず掃除も出来ず、
やっと部屋の空気の入れ替えや掃除が出来たのが6月の中旬。
その間、ダニ野郎どもはじわじわと繁殖してやがったんだわ…。

そこで、ダニ退治となる訳ですが。
バルサンやダニアースなんて問題外ですしね。
人間の健康にも悪影響があるんですから、猫や犬においをや…ですね。
それに、こんなの効きやしませんからね。

で、これが登場ですの。
photo:02



スチームアイロン!

皆さん、これは効きまっせ。
あ、ちなみにわたくしが喰われたのは
爪ダニ。 イエダニではありませぬ。
しかしね、イエダニはどこの家にもいるんですのよ。人間を咬まないだけでね。

で、スチームアイロン。
どんなダニ野郎どもでも退治いたします。

ダニは60度以上でないと死にませんから、天日干しでは退治はできません。

タオルケットや枕カバーなど、洗濯出来るものはします。
そして、スチームアイロンの目盛りを最強の100~120度にセットして
ベッドのマットを端から端まで、
ゆーっくり、ゆーっくり、ゆーっくり

シューシューとスチームを出しながら
ゆーっくり、ゆーっくり、ゆーっくり。
往復30分…。
汗だくです。
あ、ここで大切なポイントが。
これは夜にやらなくてはいけません。
ダニは夜行性で、昼間は奥に入り込んでいます。
少なくとも部屋を1時間暗くしておいてから決行です。

そして更に床の隅にから隅までスチームでゆーっくり、ゆーっくりシューシュー。
カーペットは剥ぎ取って家の外に出して置きましたが、その下にまた床に張り付いたカーペットがあったんです。
これは最悪。
いま、それも毎日少しずつ剥ぎ取っています。

この約1時間くらいのスチームアイロンがけでほぼ完璧に退治しました。
わたくしは念には念を入れて3日間
しましたが。
photo:03



ぐっすり眠るたぬき…
いやいや、みゃあこです。

わたくしの柔肌に深くつめ跡を残し、
ダニは去って行ったのだった…。