腎臓病の【いち】が5/22に旅立ちました。

 

2021年2月に路上でうずくまっていた、いち。

当団体のボランティアメンバーが発見し、保護しました。

 

 

目ヤニ、ヨダレ、鼻水などで顔面はひどい有様でかなり衰弱していましたが、体重は5kgありました。

 

飲水量が非常に多いことから腎臓が悪いことは分かっていました。

2021年9月の検査では「いつ急変して亡くなってもおかしくない」と言われるほど数値が悪化していました。

 

それからは毎日、保護したボラさんが点滴をして、サプリを飲ませて、時には強制給餌をして献身的にお世話をしました。

毎日1日も欠かさずシェルターに通って、いちのケアを一生懸命してくれました。

 

 

いちは世間一般的には可愛い猫ではないかもしれません。

右目が吊り上がっているのは怪我のせいなのか、生まれつきの奇形なのか。

でもそれはいちが望んだことではありません。

 

譲渡が決まりそうな綺麗な猫だけ、仔猫だけ、健康状態のいい猫だけを選んで保護する団体・個人がいます。

破綻しないために苦渋の決断でそうしていると言われれば、それを咎めることはできませんが、キャパがある状態で選ばれなかった猫の運命を思うと悲しくてやりきれません。

 

見た目や状態がどうあれ、かけがえのない命であることは変わりないのに。

 

命の選別をしたくない、取りこぼす命がないようにしたい。

そういう思いで代表はこの団体を大きくしました。

 

いちはおそらく生粋の野良猫です。

保護当初は鳴きも唸りもしないので、声のでない障がいでもあるのかと思っていました。

それから少しずつ唸ったりシャーといったりといった威嚇が出始めて、嫌なことをされそうなときには口が出るようになりました。(ちなみに私は爪を切ろうとして思いっきり噛まれて爪が割れました)

 

しかし点滴をされると楽になることがわかったのか、性格はだんだんと穏やかになっていきました。

「にゃー」というちゃんとした鳴き声も聞くことができました。

 

ナデナデを喜ぶようになり、他の猫とも仲良くできるので2021年11月からはフリーにしました。

 

 

いちにはご支援でいただいた腎臓サポートの療法食を食べさせていました。

よく食べる日と、あまり食べない日の繰り返しで、あまり食べない日が増えていってからは強制給餌の回数を増やしても少しずつ痩せていきました。

最後の体重は2.78kgでした。

 

いちは亡くなる前日まで自分でトイレに行っていたおりこうさんです。

出てくるものはもう正常ではなかったけれど(血の混じった水分を噴出していました)、それでも頑張ってトイレに行っていました。

 

5/22の夜9時すぎ、いちは保護したボラさんに抱っこされながら、最後に大きくしっぽをブンブンと振って息を引き取りました。

穏やかな顔でした。

 

 

葬儀は5/24に終えています。

お世話班からたくさんのお花をいただきました。

 

【御礼】

いちのために腎臓サポートフードなどをご支援いただいた皆さま、寄付や応援のメッセージをくださった皆さま、ありがとうございました。

いちがいなくなってさみしい気持ちには変わりありませんが、皆様のおかげで最後まで出来る限りの医療をかけてあげられました。

悔いなく見送ることができたこと、メンバー一同心より感謝申し上げます。

 

また、しっぽのこころにはまだ腎臓が悪い子が数匹います。(つばき、たくや)

おそらくこちらも終生飼育、看取りになります。

 

たくやも毎日点滴をしています。

 

ナデナデ大好き甘えんぼたくやくん。

はじめから人馴れしていたのでおそらく元飼い猫です。

(飼い主様を探しておりますが未だ問い合わせがありません)

 

今後ともしっぽのこころの犬猫にあたたかい気持ちをお寄せいただけますと幸いです。

 

 

いっちゃん、毛皮を変えてまた会いに来てね!待ってるよ!