母が旅立ちました。

大往生と言える高齢の老衰でしたので

自然な形とはいえ

1週間ほどは大変な時間がありました。




夫は母にも私達家族にも興味を失っているので、

大変な時間があったことさえ知りません。




建屋は隣というマスオさんのような生活で、

今までたくさん助けてもらった母なのに。




自宅葬の準備を整えてから、

夫にラインで報告しました。




お焼香には来たものの、

し終えるなり、コロナにかかった自分の話をしだす夫。

母の最後の様子を聞くこともなく、

あまりの自己中に私の姉もびっくりしていました。




不倫する人は自分のことしか考えていない。

場面ごとの発言で

人にどう思われるか、空気も読めていないのです。




私が母の逝去の連絡をした中に、

夫と反対の立場の女性がいます。

お互いに家庭がありながら、

長い期間不倫を続けている人。




その人も、連絡したラインに

おくやみの言葉の後、

すぐに自分のことを書いてきました。

彼女が出演するイベントの話。

今、それ、私に伝える必要ありますか?




私は彼女に返信をしませんでした。

夫とあまりに同じ反応に、

不倫する人の頭の中を見た思いでした。




夫の喪服についても驚きがありました。

夫は、私が衣服の管理をしなくなってから

喪服というものがわからないようです。

紺色の、コットンの

サイズの合わない皺くちゃなジャケットで参列しました。




有りえないことです。




自宅葬で、身内だけのお式でしたから

それでも何とかやり過ごせました。

けれど、一般的なお式で

60過ぎの経営者として、あのなりで現れたら

誰が見てもおかしな状況です。




私は彼のそんな姿を見て

哀れだなあと思いました。

娘たちも同様です。




親戚のおじさん達もきっと何かを感じたと思うけれど、

私は恥ずかしいとも思いませんでした。

それほど、気持ちは離れてしまっているのです。




母を見送り、両親ともに空に帰ってしまったいま、

心にポッカリと穴が空いています。

娘たちがいてくれて、

どんなに助かったか。




夫も両親はすでに亡く、

家族の大事さを痛感しているはずなのに......

私達家族を自分から捨ててしまうなんて。

やはり狂ってしまったとしか、

思えません。