『4D』4巻本日7月22日発売! それと小話。 | *汐里* 漫画家活動の記録

*汐里* 漫画家活動の記録

初コミックス「妄想少女」発売中。
モーニングにて「4D」作画担当。
イブニングにて「いちいちせいち」連載終了。
現在マンガワンにて「勇者のひざには猫がいる」作画で参加中。

最終巻は今日発売です!
どうぞよろしく!




ところで・・・
漫画のファンの方が
「好きな漫画家を応援したいのだけど実際何をすればいいのかわからない」
というような話を耳にしました。
現在連載されている漫画家さんが答えるのは
生々しくて言いにくいだろうから
私が答えましょう。

まずは雑誌を買ってアンケートを送ろう!
それなりの規模の雑誌では、アンケートの結果を重要視しています。
特に新連載が始まったばかりの時や、読み切りを掲載したときはものすごく大事。
さらに言えば発売二日以内くらいに送るとなおよし。
そのくらいで集計の速報を出すからです。
速報に集まった票は熱心な読者と判断されます。
雑誌の規模はそれぞれですが
ほとんどの雑誌では数票で順位が入れ替わったりするので
一票の重みは計り知れないと言えるでしょう。
順位がよければ
新連載は強力にプッシュされたりカラーをもらえたりしてヒット作に繋がる要因になり
読み切りが人気あるなら連載化する可能性も大きくなります。
まさに漫画家の運命を左右すると言っても過言ではありません。

そして次は
コミックスを買おう!
まあファンなら買いますよね。
しかしここで重要なポイントが一つ。
発売一週間以内に買うと更によしです。
コミックスの売り上げは初速というものが大事らしいです。
一週間以内にグンっと売り上げが伸びれば
「あれ、この本まだ一週間でこんなに売れてるんだ。
 このままいくと在庫足りないな!」
ということで夢の重版が近づきます。
うらやましい重版出来…!
この重版を繰り返すことで大ヒットに繋がるわけですね。
余談ですが私は漫画を読むときいつも最後のページにある
『第○刷発行』というところを見てしまいます。
大人になってから買い集めたワンピースの一巻は
77刷で度肝を抜かれました。
わーすごいなー!って思うのもコミックスの楽しみの一つです。
しかし、アンケートと違ってコミックスの売り上げは
個人でどうにかできるものではないですね。
いや、アイドルオタみたいに一人で1000冊とか買ってくれたらすごいですよ。
10000冊買ってくれる石油王が5人ファンになってくれれば
もうそれだけで5万部のヒットです。
でも握手券はついていないので1冊で充分です。
あとはSNSで「この漫画こんな風におもしろいよ~」と
拡散するとかですかね。
ネットの広まりは侮れないですからね。
コミックスが売れれば連載打ち切りを回避できます。
その度合いは時代や雑誌によって違いますけどね。

あとはファンレターを送ろう!
手紙でもいいし、ブログやツイッターにコメントを書くでもいいと思います。
普段ずっと家に引きこもっていると、
「あれ、この漫画って本当に誰か読んでるのかな?」
という不安に襲われます。
そうじゃない人もいるかもしれないけど私は襲われます。
知り合いとかじゃなくて
知らない人が読んでるかがわかる術がないんです。
昔携帯サイトで会員が読めるような漫画を描く仕事を
やらせてもらったことがあるんですが
有料サイトなので知り合いもなかなか読んではくれません。
(登録めんどくさいから自分でも見なかったし)
感想が私のもとに届いたことも一回もなくて
ただ漫画データを編集さんに送信して、お疲れ様でした、で終わり。
あれ、なんか違うぞ、やだツラい、と思ってやめました。
誰も読んでないかもしれないのに漫画描くってツラいんです。
だからエゴサーチもします。
ディスられることもあってそれは目を逸らしたくもなりますが
「ああちゃんと読んではくれてるんだな」って思います。
ファンじゃなくても
こんな風に思ったとか感想が書いてあるだけで嬉しいです。
キャラクターのイラストとか描いてくれたりするのも
すごくうれしいですね。
あと書店さんでポップが作られてるところを
写真でアップしてあったりとかするのもアガります。
握手会が一番読者を実感するらしいですが
私はやったことないのでわかりません。
二次創作やコスプレなんか愛の塊ですよね。
憧れます。
あ、あとアマゾンさんなどで星をいっぱいつけたり
説得力あるレビュー書いたりするのもひとつでしょうか。


とまあ自分の少しの体験と聞きかじったことをまとめてみましたが
「そんなん違うわ!」という人がいたらサーセン。
あくまで参考程度にと思ってください。
ではでは。