商談をするときには、雑談から入り、本題に移って、また雑談で締めるという流れになっています。
特に、一回きりの交渉ではなく、長い付き合いが求められる顧客との間では暗黙のルールになっています。
この雑談ですが、一般的には気候や趣味、健康、時事、業界のニュースなどが殆どです。
しかし、そんなときに古典文学や歴史、芸術、先端科学などの話を少しちりばめると、とても印象が深くなります。
もちろん、相手を見ながら話の内容を変えることは必要ですが、一度こだわってみると良いでしょう。
私の場合は、実家が滋賀県というと、3人に1人くらいは、「近江商人だ。ガメツイから気をつけよう。」と言われます。その時には「三方よし」という近江商人の教えで切り返すことにしています。
「三方よし」とは、「相手よし、世間よし、自分よし」とも言い、「お客も、社会も、自分にも利益となる商売をする。」という教えです。
この、話をしたあと、よって自分は、「お客様や社会のためになることに日々注力しています。もっとも自分にとって損になることは、お客や社会に奉仕し続けることができなくなるからしません。」と付け加えます。
この話を切り出して、本当に理解していただいたお客とは、信頼関係が続いているように感じます。
たかが、雑談ですが、みなさんも一工夫してみてはどうでしょうか?