【第3762回】




親が先回りしてアドバイスしたら、

子どもの豊かな発想力や直観は使われないままだ。

子どもが自分で第3の案を見つけるチャンスを

親が奪うばかりか、親に対する依存心が増す。

依存心は無力感と恨みを生む温床となる。



(p.232「第3の案」

 スティーブン・R・コヴィー 

 キングベアー出版 2011年)



引用の補足をすると

アドバイスが必要な状況に

子どもが陥っているのは


二者択一の思考に陥っている

ということができます。


だからこそ、第3の案が

問題解決のために必要だ


という発想になるのであって、


それは自分で導き出すからこそ

力が育まれるのです。


そこで、親が先回りで

成長する機会を奪うと


問題が起きないうちは、

とりわけステレオタイプの生き方を

続けているうちは


発想力など必要ないかもしれませんが、


いざ、時代が変わったり

人間関係が変わったりする

タイミングでの問題に


まったく対処できません。


その問題が二十代で起きるか

四十代で起きるか

はたまた、七十代で起きるか


それはわかりませんが、


途端に人生が暗転する可能性を

残すことになるでしょう。


その時に、アドバイスする親は

そこにはいません。





だから、「無力感と恨みを生む温床」

という言い方をしています。


親は子どもの人生全体に責任を負う

と僕は思っています。


場当たり的ではなく、先を見据えた

養育について考える必要があるのです。


ご参考まで。