【第3467回】



今日は昨日の記事の

少し補足をします。


昨日は、心霊現象が

心理的な現象であって


それはかえって

実存を鮮明にする


という言い方をしました。


なぜ、心霊を実存と

結びつけるかというと


夢は無意識の世界であって


その無意識は僕らの意識を

影ながら支配しており


白昼夢によって記憶を改ざんして

心霊だと思わせるとしたら


無意識つまり実存の有様が


そのまま心霊の有様として

見えると考えたからです。





「無意識こそが僕ら人間の

実存の在りか」で


僕らに夢を見せる無意識が

ある形として心霊を

見せるとするなら


そこで引き出される記憶は


僕らが実は背負っている

人生の全記憶の中から

選択されている


ということができます。


脳の機能は、全記憶の中から

現実へとコミットするために


情報を取捨選択して

バランスさせることにあって、


この統合が崩れると

幻覚、幻聴のような

症状を呈するのです。


このことにはきっと


心理的な安定性の状況によって

程度を変えながら発現する


可能性もあるはずで


心霊のような場合でも

無意識に目にしたり聞いたりして

忘れ去ってしまったような


記憶がふいに形をなす

と考えても良いでしょう。





記憶がどのような有様で

人間に存在しているか


という問題が


そのまま心霊現象の答えに

直結すると思いますが


いかんせん、無意識や

全記憶を自覚できる

ものでもないので


実感はできません。


たとえば、サヴァン症候群の

ような人の絵画を見ると


キャンバスの端っこから

精密に見てきたものを描きつけて

完成させたりしますが


脳の力とは別に

記憶の出し入れが

完璧に可能であることを


示唆してもいます。


そういう意味で、

自分が思っている以上に


自分自身と意識が

乖離している可能性も

十分にあるのですから


自覚されたもののなかで

矛盾であったり

理解できないものを


そのまま見過ごさない方が

良いと感じる次第です。


そのなかでも夢は最たるもので

夢判断が重要なのは

言うまでもありません。


個人的な意見として

ご参考まで。