【第3466回】
僕は怪談好きでして
山ほど聞いているわけですが
心霊の話を聞くとき
心理学から考えることが
増えてきました。
心霊とは自らの白昼夢で
記憶を改ざんしている
ということはできないかと
考えるのです。
それを始めに
体感させられたのが
統合失調症の方に
因縁つけられた時にあります。
全くの事実無根の出来事が
本人にとっては
まごうことなき現実だ
ということが確認できたとき
それは当人にとっては
めちゃくちゃ恐ろしいだろうな
と思ったわけです。
周囲の人が自分を監視して
気づくと彼の背後に
僕が立って
ぶつぶつ文句を言っていた
なんてことを真剣に
言っていたのを聞くと
よく考えたら
それって心霊エピソード
そのままじゃん
と気づきます。
…
こだわりや、思い込みなどで
まったく論理の
通じない人を見ると
その人にとっては
思い込みではなく
現実そのものであることが
しばしばです。
だから、その現実を手放して
客観性を獲得するのは
至難の業と言えます。
思い込みを前にして
成功法則や成功習慣など
知ったところで
何の役にも立たないのですが
それでも感動して
なにか変わったような
気さえするでしょう。
こんな人間の有様から見て
幽霊心霊、生まれ変わりなど
全記憶を背負っている
人間にとっては
おちゃのこさいさい
だろうと思います。
…
とはいえ、そういう
心理的現象から見た
不思議や幽霊、怪物は
心の「ある形」を表現していて
人間の実存が
かえって鮮明になる
とさえ言えるかもしれません。
そういう意味で
僕にとっての怪談は
興味が尽きないわけです。
個人的な意見として
ご参考まで。