【第3427回】



俳優の佐藤二郎さんが

強迫性障害であることを告白した


という記事を見かけました。


昔の彼の役どころは

今の感じではなくて


少し狂気じみた雰囲気を

持っていたものですが


告白を聞いてい見ると

何となく理解できます。


昔の演技のほうが

より個性的に見えていましたし


凄まじくうまいなと

感じていましたが


ある意味では彼の苦悩が

役に乗っかっていたのでしょう。





このブログでも強迫症に関する

書籍をテーマにして

記事を書いているので


日々日々考えることですが


現代社会自体が

強迫性障害を抱えているように

思えてなりません。


潔白、潔癖、達成、成功、


これらは強迫性障害の

元となるものであって


ミスや失敗や汚れ、

他人からの低評価など


SNSを通じて、より

意識されているのです。


女性の貞操観念にしても

昔と今では明らかに違いますし


それが観念として

苦しみの元となり、


精神疾患のきっかけとなるのは

間違いありません。


気になるか、気にならないか

納得するか、納得しないか


それらは強迫観念として

主となるものです。





強迫性障害の治療としては


認知行動療法と精神薬の

併用が一般的であって


薬で落ち着かせた状態で

強迫的ではない行為を繰り返して

慣れていかせる


そういう効果を期待します。


しかし、ふとしたきっかけで

何度も再発するようで


佐藤さんも述べているように


小学生のころから

病とずっとつき合っている

ということも稀ではないでしょう。





最近もフロイトの記事で

述べていますが


観念は自ら認識して

解きほぐさない限り

自分を支配し続けます。


共生などできません。


それは支配だからです。


では、観念の

何が支配しているのか


そういう問いから

無意識へと向かうべきでしょう。


ご参考まで。