【第2986回】
宮崎駿さんが
「君たちはどう生きるか」
というタイトルの映画を
来年公開するそうです。
同名タイトルの小説が
吉野源三郎さん作で
存在しますが、
同監督映画「風立ちぬ」と同様
原作とは別のオリジナルな
ストーリーになるとのこと。
「風立ちぬ」自体は
僕が原作を読んでおり、
映画の方を見た時
原作に引っ張られて
違和感が出たので
最後まで見ませんでしたが、
「君たちはどう生きるか」
に関しては原作の浅はかさが
読んでいて辛かったので
原作にインスパイアされた
と言われる映画の方も
見ないだろうと思います。
…
好きな人は
映画を見るべきだし
僕の感想など
取るに足りないことなので
無視してもらって
よいのですが、
ナウシカや千と千尋が
好きだった僕としては
「風立ちぬ」の内容や
「君たちはどう生きるか」
をチョイスする感性が
底にあったことを
知らされると
残念に感じるのです。
宮崎監督の先輩であり
同僚であった高畑勲監督の
逸話など聞くと
宮崎さんのコンプレックスを
暗に批判している
ようだったので
おそらく、作品から
見抜いていたのだろうと
思わされます。
…
それこそビートルズで言えば
ポールマッカートニーが
宮崎駿監督で
ジョンレノンが
高畑勲監督だったのです。
ポールの音楽の方が
よく好まれ、売れたのは
周知のとおりですが
(レディマドンナ、
ヘイジュード、レットットビー、
ハローグッバイなど)
真に革命的だったのは
ジョンレノンの方であって
その深さも含め
より一般には理解
しにくかったと言えます。
その対照的な相関が
2人をさらに高次元へ
導いたことは
間違いありませんが。
…
君たちはどう生きるか
なんて直接
問われることではなく
自分で自発的に
考えることです。
誰にそれを披露する
必要もありません。
僕がこのブログに書くのは
自問自答の装置として
利用しやすいからです。
(読んだ人から
見透かされるかもしれない
という緊張感も
あっていいと思います)
披露自体が目的であるなら
なにか気取ったものに
なりがちではありますが
僕はできる限り率直に
考えるようにしています。
…
また、君たちはどう生きるか
という言葉の背後にあるのは
「正しい生き方がある」
という押し付けであって
押し付けられたものに
納得はありませんし、
その問い自体を不純なものに
しかねないでしょう。
より重要なのは今、
自分がどのように生きているか
という客観的で真摯な
観察なのです。
個人的な意見として
ご参考まで。