【第2951回】
何が本当の強さで
何が本当の優しさかというと
人は答えに窮するようです。
一般的な答えくらいなら
誰でも用意できますが
「本当の」と言われれば
何が良いのやら
分からなくなる体験を
やはり誰もが
味わっていましょう。
そうしたときに
利害の対立する決定を
どうするかというと
弱者切り捨てしか
(現代では能力による格差)
基準がなくなるのです。
それが責任ある
大人の態度かと言われれば
僕はそう思いません。
単に人間に対する無知が
基準を弱肉強食にしているに
過ぎないからです。
…
人間には無意識の発見による
素晴らしい心理学が存在します。
真の人間理解と
言い換えても良いでしょう。
それが統計や数に置き換え
できないという理由だけで、
この素晴らしい学問を
あたかも存在しないかのように
扱っています。
これでは、いつまでも
社会が進歩するはずがありません。
そういう意味で、浅はかな
道徳を振り回すくらいなら
人間理解としての心理学が
普通の教育としてあっても
良いと思います。
日本の江戸期には
論語の素読があり、
ことわざによる
生活の現実的な知恵が
市民の理解を支えていました。
それは人間理解として
無意識の心理学と同等で
本当の強さ、優しさを
表現するものでもあったのです。
個人的な考察として
ご参考まで。