【第2083回】




企業は、製造部門を助け、製品を市場に送り出すことが

マーケティングの役割だと考えている。


だが真実は逆なのだ。

製造部門がマーケティングを支援するのである。



(p.3「コトラーのマーケティング・コンセプト」

 フィリップ・コトラー 

 東洋経済新報社 2003年)



今日からまた

新しいテーマを始めます。


近代マーケティングの父


と言われるコトラーさんの

非常に評価の高い本を

テーマ本しました。


仕事に密接にかかわる本は


いつでも取り上げて

理解を進めようというのが

僕の信条であって、


主義主張や思想や

ライフスタイルで


学ぶ対象を選んだり

しないつもりです。


知ることは


自分の生き方を

よりよく考えるうえで

いつでも役に立ちます。


そういう意味で、


社会的な活動にかかわる

すべてのジャンルの本に

触れておきたいと思います。





コトラーさんは


「自分が

マーケティングの父なら


ドラッカーは

マーケティングの祖父だ」


と公言するほど

ドラッカー先生の影響を

強く受けた人ですが、


それは引用を見れば

よく分かります。


僕にとっては

ものすごく共感することで


なぜ、この簡単なことが

いつでも勘違いされるのか


苦々しい気持ちを

抱くものです。


製品ありきで、


売れないものを

無理やり売ろうとするのは


市場の創出ではなく

ただの押し売り販売です。


売れたとしても

一過性のものにすぎません。


そうではなく、


市場が求めるセグメントを

発見することが先なのです。


それに応じた製品を

作りさえすれば


そのあとは製品を

顧客に紹介し、


買いやすい形態を

提供するだけで

物は売れ始めます。


もちろんそれ自体が

難しいことは確かですが


少なくとも、

セグメント発見する前に


製品を大量に作って

在庫のリスクを抱えるような


破滅的なことを

する必要はないのです。


このことは製品のレベルや

価格帯や形態にかかわらず


普遍的な考え方なので


いつでも引用の順番を

間違えないように

しなければなりません。





ということで、


マーケティングにかかわる

あらゆるコンセプトの

正しい意味を示してくれる


この本を頼りに


ひとつひとつ学び

吸収できればと思います。


ご参考まで。