【第1415回】



実験は、私たちの脳の働きについて

二つの重要な事実を浮き彫りにした。


第一に、私たちはまったく明らかなものにさえ

気づかないことがある。

第二に、そうした自分の傾向に気づいていないことである。




(p.48「ファスト&スロー〔上〕」

 ダニエル・カーネマン 早川書房)




selective attention test

というタイトルで


youtubeに動画が

アップされているので


検索して動画を見ながら

引用文にある実験を


実際に自分でも

してみてください。


僕はこのネタバレ文章を

先に読んで

動画を見ているので


残念ながら全く感動

できませんでした。


実験の方法は、


白黒に分かれた

人々のバスケの中で


白いシャツの人が

何回パスをしたか

数えなさい


というものです。


以下に

内容を論じますが、


先に条件となることを

説明するので


ネタバレなく

びっくりしたい人は


この時点で動画を

見てみてください。





この本では人間の思考を


システム1と

システム2で


分けて考えるとしています。


システム1は

感覚的思考で、


何も意識しなくても

湧き起こる考えや感情を

指しています。


人の表情を見て

感情を読み取るな


と言われても


怒った顔の人を見れば

なんとなく恐縮して

しまうものですし、


看板の字を見て

その字を読むなと言われても


なんとなく読んでしまう

ような反射的な思考です。


片やシステム2は

論理的思考で、


意識的に考える

必要がある場合は


すべて当てはまります。


26×12の答えは?

と言われれば

考えざるを得ませんし、


感覚的に出る人は

訓練をした人です。





さて、実験を

してみたでしょうか。


早速ネタバレしますが、


白シャツのパスを

数えている間に


ゴリラがど真ん中を

通り過ぎていく姿が


見えない


というのが

この実験の主旨です。


白シャツのパスを

数えている間は


もちろん、

システム2の

思考になるのですが、


この場合、

明らかなことを見逃し、


そのことに

気づかないどころか


「あるわけがない」


と気づかないことを

否定する気持ちが

湧いてきます。


いや、僕は

実験していないので


湧くらしいのです。


ちゃんと言い換えれば、


「人間は論理的思考を

しているときほど


明らかなことを見逃し、

そのことを認めない」


となります。





女性から見た

男というのは


この状態のときが

ものすごく

多いかも知れません。


僕も気を付けよう

と思いますが、


「何か見落としているかも」


と日ごろから

すでに考えています。


それは、


論理的思考が多いせいで

返ってミスが増えることを


実体験しているからです。


自慢にもなりませんが、

ご参考まで。





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