

地球の70%以上が水で覆われている。淡水はそのうちの2.5%だけである。地球の水分の多くを占める海水を飲料水に変える技術を「海水淡水化」という。
古くからおこなわれてきた方法として、海水を加熱し、発生する水蒸気を凝縮させて淡水を得る「蒸発法」が挙げられるが、これは大量のエネルギーを消費するため造水コストが高く、さらに環境破壊の原因になるという難点があった。
そこで日本では現在、多くの企業で逆浸透膜を利用して海水を淡水化する「膜処理法」技術が進められ、海外に誇る日本の得意分野となっている。
浸透圧発電は、①排水を有効活用している、②時間帯や気候に左右されず実稼働率が高い、③発電時にCO₂を発生しない、などの点で優れている。
現在開発が進められている浸透圧発電は、濃縮海水と下水処理した淡水の濃度差を利用しておこなわれるが、協和機電工業は今後、「通常の海水」と「淡水」での実用化も目指すという。そのため、本プロジェクトと並行して、新しい塩分濃度差発電膜も開発中だ。
この技術が確立したら、濃縮海水だけでなく、世界中の海水で発電が可能となる。海水淡水化と浸透圧発電は似た仕組みであることから、水不足に悩む地域でのプラント建設によって電力の供給もできる。浸透圧発電が世界に広がっていく日もそう遠くなさそうだ
日本の技術が世界に広がれば、資源の争いもなくなり 水不足、電気不足で苦しむ人も減りそうですね(^^)