大規模太陽フレアX1.0

2024/ 5/ 8 15:31 更新
X1.0の大規模フレアが2か所で発生しています。

担当 篠原

太陽の北西の端(右上)に近付いた3663黒点群で、
フレアの発生が続いています。
昨日のニュース以降も、
7日15時(世界時7日6時)のM5.1から、
M1.5、M1.0、M8.2、M3.3と中規模フレアが続き、
8日10時半(世界時8日1時半)には、
X1.0の大規模フレアが発生しました。

M8.2からX1.0にかけての活動の様子を、
SDO衛星AIA131の動画で紹介します。

3663群は、次第に西の端に近付きます。
向こう側に回るまでに、どの様な活動を起こすでしょうか。

一方、中心部南側(下側)では、
3664群と3668群が重なる様に大きな姿になっています。
この1日半の黒点変化をSDO衛星の可視光写真の動画で紹介します。
特に、左側の3668群の変化が目立ちます。

これらの領域ではフレアの発生も増えていて、
昨日のニュース以降、
M1.3、M2.4、M2.1、M3.2、M3.4と中規模フレアが続き、
8日13時半(世界時8日4時半)に、
X1.0と大規模フレアも発生しています。

M2.1からX1.0にかけてのフレアの様子を、
SDO衛星AIA131の動画で紹介します。

STEREO Ahead衛星COR2のコロナグラフによると、
3664群のX1.0大規模フレアに伴って、
CME(コロナ質量放出)が太陽の右下寄りに発生している様です。
CMEが地球の方向にも広がっていれば、
明後日、10日頃に太陽風の乱れがやって来るかもしれません。
この後、SOHO衛星の画像などに注目してください。


太陽風は、速度が540km/秒から470km/秒に下がり、
やや高速くらいになっています。
磁場強度も5nTから4nTに少し下がっています。
こちらは平均的な状態です。

AE指数は、グラフの途中で
200〜500nTの変化が発生していますが、
最後は変化がなくなって、磁気圏は穏やかになっています。
第25周期の極大期は2025年7月に来ると予測されています。太陽の活動が活発になると、太陽表面に黒点が増えて太陽フレアや磁気嵐が発生しやすくなり、人工衛星に障害が生じたり停電が起きたりなど、私たちの生活にさまざまな影響を与えることがあります。また太陽活動が地球の気候変動に影響している可能性もあり、今後の活動が注目されます。
太陽極大期の新たな到来時期は、2024年1月~10月となっている。