幻の「ネオ・トウキョウ」、新首都の名は「ヤマト」…64年前の提言「決して夢物語ではない」

京湾の3分の2を埋め立てて、新たな都市を造る――。今から64年前、そんな壮大な計画が政府に提言されていた。当時の爆発的な人口増加や土地不足に対応するための画期的な構想だったが、膨大な予算などがネックとなり実現はしなかった。「ネオ・トウキョウ・プラン」と呼ばれた幻の計画。調べてみると、一人の男が夢見た未来都市の姿が浮かんできた。(増田知基)

1959年に発表された産業計画会議の「ネオ・トウキョウ・プラン」(電力中央研究所提供)
1959年に発表された産業計画会議の「ネオ・トウキョウ・プラン」(電力中央研究所提供)

 「湾内中央にしゃもじのような人工島を造り、8の字形にぐるりと回る道路を整備する」。この計画は、政策提言を行う民間のシンクタンク「産業計画会議」が1959年にまとめ、政府に勧告したものだ。埋め立てるべきだと主張した面積は2億坪(約660平方キロ・メートル)。現在の23区より広い。


ネオ・トウキョウ・プランを提唱したのは、計画会議のメンバーの一人、加納 久朗ひさあきら だ。日本住宅公団(現UR都市機構)の初代総裁で、後に千葉県知事も務めている。

88年のアニメ映画化で世界的にヒットしたSF漫画「AKIRA」では、東京湾を埋め尽くす「ネオ東京」が登場。「第3次世界大戦」後の 混沌こんとん から生まれた2019年の首都が舞台で、超高層ビル群が林立するなどし、加納や丹下の思い描いた都市を連想させる。




主人公である職業訓練校生・金田率いるバイクチームの敵対する暴走族・クラウン


コロナ」とはギリシャ語で王冠
王冠はクラウン👑






 また、ネオ・トウキョウは幻にはなったが、形を変えて生まれたものがある。

 羽田空港の南の川崎市から、対岸の千葉県木更津市を結ぶ「東京湾アクアライン」(1997年開通)。産業計画会議が61年に建設を勧告した「東京湾横断堤」と位置が重なるほか、首都高などとともに、プランの「8の字」の一部分を形作っている。

 全長約15キロの3分の2が湾の下を潜る大胆な構造で、東京湾アクアライン管理事務所長の塩畑英俊さん(48)は「海底道路トンネルとして国内最長。災害時の輸送ルートなどとしての防災上の重要度も高い」と強調する。

 実は今、千葉県富津市と神奈川県横須賀市を結ぶ、「東京湾口道路」の議論が地元で活発になってきている。もう1本の東京湾を渡る道が開通すれば、「8の字」は、ほぼ「完成」することになる。加納の夢には、まだ続きがあるのかもしれない。





再び爆心地となったネオ東京に国連軍が上陸し、被災者への救援が始まる。しかし偵察中の国連軍の前に「大東京帝国」を名乗った金田、ケイ、チヨコ、甲斐、ジョーカー、そして仲間たちが現れ、「我々の国に口出しはするな!」と警告を与え、「アキラはまだ俺たちの中に生きてるぞ!!」と言い残してバイクで走り去る。




軍事衛星「SOL」(軌道レーザー衛星兵器)によるレーザー照射
非常事態宣言発令
ネオ東京に戒厳令
完全な無政府状態
被災者への食料に薬物を混ぜ、帝国の構成員にも薬物を投与して能力者を育てようとしていた。
肉体と機械の融合した怪物