九州北部を中心とした大雨被害状況について、国土交通省は7月11日、福岡県や佐賀県の筑後川水系など11水系18河川で氾濫が発生し、全国で13件の土砂災害を確認したと明らかにした。





活発な梅雨前線の影響で福岡、大分、佐賀の3県で10日、短時間に大雨をもたらす線状降水帯が発生し、気象庁は福岡、大分両県の8市町村に一時、大雨特別警報を発表した。福岡県久留米市で大規模な土石流が発生するなど被害が相次ぎ、3県で4人が死亡、3人が行方不明になっている。3県は、救助活動の迅速化などを図る災害救助法を適用した。

 特別警報の発表は、福岡県では2021年8月以来、大分県は17年7月の九州北部豪雨以来。気象庁によると、9~10日にかけて記録した24時間降水量は、福岡県添田町423ミリ、久留米市402・5ミリでいずれも観測史上最大となり、佐賀県鳥栖市326・5ミリ、大分県中津市315・5ミリに上った。福岡県では10日未明から線状降水帯による雨が約10時間にわたって続いたとみられる。