世見
2022年9月5日(月)


関東大震災  

関東大震災を体験した人は、今では本当に少なくなったことでしょうね。
私が生まれる23年前のことですもの。
今から99年前の9月1日の土曜日、時間は午前11時58分41秒。
マグニチュードは 7.9。
震源は相模湾内の三浦半島寄りの海底でした。隅田川畔に逃れた人は、火に追われて川の中へ身体を沈め、バケツや鍋やトタン板を頭からかぶって火の粉を防いだといいます
干潮の時は水が胸の辺りまで来て、満潮になると水量は増します。
火勢は両岸に迫り、火の粉は雨の如く降り注いだと言われます。
避難出来る船までもが燃え、陸に上がることも船で逃げることも出来ずに、数百名の人が水に沈んで行きました。
悲惨な隅田川でしたが、年老いた母を背負った若者、幼き娘を抱いた父親、赤子を背にした母、夫妻が手を握り、泳ぎが出来る人も大切な親や子、家族を見捨てることなく黒い波の中に沈んで行ったといいます。
浅草では、新宿から市ヶ谷九段方面を通って来た電車が雷門に着いた時に地震が起こったと言います。
電車は舟のように揺れました。
電車に乗っていた人は車体から飛び出し、目の前の氷屋に逃げ込みました。
その数30~40人。この氷屋はアッという間に潰れてしまい、犠牲者を出したといいます。
日本橋から神田にかけて逃げ遅れた人の運命は、哀れとしか言えないものだったそうです。
大火災を体験した人々が生きるために求めたものが食料でしたが、最早何処にも食べる物がなかったのです。
横浜も被害は大きく、横須賀も、鎌倉も、小田原も、千葉も、静岡までもが被害に遭いました。
震災で関東の経済は麻痺しました。
近い将来、来るであろう大地震に打ち勝つためにも、日頃から今生きていることを自覚して欲しいです。