世見
2022年3月15日(火)


ファラオの食事  

輝かしい歴史があるエジプト。
母なるナイル、ピラミッド、太陽の子ファラオ。
ファラオといえば、あの時代、何を食べていたのだろうか、そして庶民の暮らしは‥‥。
第20王朝のファラオ、ラムセス三世はこう言った。
「余は毎日ケーキをパンのようにたくさん食べ食事の度にワインを欠かさない。
余は狩猟によって捕らえた動物と同じくらい肉や鳥のロースを食べている」
どれだけ贅沢をしたのだろうか。
きっと宮殿の朝はこんな感じだろう。
夜明け前、東の空がうっすらと陽の光を感じさせ始めると、マルカタ宮殿では召使達の忙しく動き回る音で活気付くだろう。
広い庭園からは、早起きの鳥達が歌い出す。
召使達の朝は忙しい。
いくつものグループに分かれて働き始める。
女達は台所で、王家で必要とするその日一日の食事の準備が始まる。
ファラオの一日の始まりは、ナイル川に太陽が姿を現すころだ。
ファラオの昼はパンとチーズとビール、それと果物の軽食だ。
この昼食というのは、どうやらアメンチプ三世の昼食のようだ。
彼は異常に太っていたため、ダイエット中だったようです。
ファラオの夕べは、子羊の足のロース、鴨と鳩の丸焼き、そら豆の煮物、サラダ、 パン、ワイン、ビール、果物(ザクロ・イチジク・ブドウ)、デザートは蜂蜜。
太陽が西に傾く(四時頃)、王家の一家団欒の夕食が始まる。
食堂の隅では、楽士がハーブやフルートの演奏を始めます。
宴のムードを盛り上げているのです。
食べ方は手掴み。一つの料理を食べるごとに手を洗っていたようです。