世見
2022年2月9日(水)


ビル火災  

時が経つと忘れ去られる事件や事故があります。
今から40年前の昨日、未明のことでした。
東京都千代田区の「ホテルニュージャパン」の9階付近から出火。
火は中々消し止められずに、鎮火には翌日の昼までかかりました。
ホテルの宿泊客33名が犠牲となり、うち22名が「札幌雪まつり」を見るために台湾・韓国などから来日されておられた外国の方々でした。
出火の原因は、イギリス人男性の寝タバコでした。
火事は恐ろしい。
尊い命をアッという間に奪うのですから。
火事といえば、ホテルニュージャパン火災が起きる10年前に起きたデパート火災。この時の犠牲者は118名でした。
今では死語になってしまった「アルサロ」と呼ばれていたアルバイトサロンというキャバレー風の飲み屋。働いている人は主婦や学生、OLなど、素人ホステスを売り物にしたクラブでした。
千日デパートの7階で営業していた「アルサロ・プレイタウン」の店舗内に突然煙が充満し、閉じ込められた96名が一酸化炭素中毒で亡くなりました。さらに7階から飛び降りて亡くなられた人が22名も出るという、日本のビル火災では史上最悪な惨事になったのです。
現在、跡地にはビックカメラが店舗を構えています。
人はいつどこで災難に遭うかもしれませんが、人が人の命を奪う行為は許されるものではありません。
昨年起きた大阪でのクリニック放火殺人事件や、京都アニメーションの放火殺人事件は、胸が苦しくなるくらい腹が立ち、心が痛みます。
火災による惨劇は二度と起きて欲しくないのですが、愚かな考えを持つ人がいそうで心配になります。