【報道発表】(R3.11.10)#エルニーニョ監視速報 を発表しました。
・ #ラニーニャ現象 が発生しているとみられる
・今後、冬の終わりまでラニーニャ現象が続かない可能性もある(40%)が、ラニーニャ現象が続く可能性の方がより高い(60%)

大荒れの冬”警戒

2018年は都心で23cm積雪→2日間で900件近く交通事故が発生。昨年は関越道で最大2100台の車が立ち往生し、3日間通行止めに




ラニーニャ現象が発生すると、日本の天候にも影響を与えることがあります。過去、ラニーニャ現象が発生した冬の天候を振り返ってみます。

①2020年夏から2021年春にかけてラニーニャ現象が発生しました。記憶にも新しい2020年~2021年の冬は、前半に強い寒気が流れ込んだ影響で、群馬県藤原や新潟県湯沢では24時間降雪量が1mを超えるなど、記録的な大雪となった所がありました。この大雪のため、関越自動車道では多数の車両が立ち往生するなど、大規模な交通障害が発生しました。また、西日本日本海側で降雪量がかなり多くなりました。一方、冬の後半は寒気の南下が弱く、気温が高めで、冬を通してみると東・西日本と沖縄・奄美で暖冬でした。

②2017年秋~2018年春にかけてもラニーニャ現象が発生しました。この冬は、日本付近に強い寒気の流れ込むことが多かったため、全国的に気温が低く、特に西日本では32年ぶりの寒い冬となりました。冬型の気圧配置がしばしば強まり、発達し た雪雲が日本海から盛んに流れ込んだため、北~西日本日本海側では記録的な大雪となった所がありました。また、1月下旬は、南岸低気圧の影響で東京都心で4年ぶりに積雪が20cmを超えるなど、関東甲信地方や東北太平洋側でも大雪となりました。

③2010年夏~2011年春にかけてもラニーニャ現象が発生しました。この冬は12月終わりから1月末にかけて強い寒気が断続的に日本付近へ流れ込んだため、ほぼ全国で気温が低く、日本海側では広い範囲で大雪になりました。ただ、12月前半と2月後半は日本付近へ強い寒気が流れ込むことがほとんどなく、全国的に暖かく、気温の低い時期と気温の高い時期との対照が全国的に明瞭でした。