菅直人と北朝鮮の「腐れ縁」
菅直人を巡ってもう一つ忘れてならないのは、次々と明らかになった朝鮮半島との不透明な関係である。
菅直人は1989年、当時の韓国の盧泰愚大統領に提出された「在日韓国人政治犯の釈放に関する要望」に署名したが、その政治犯の中に拉致被害者・原敕晁(はら・ただあき)さんの拉致実行犯であり、横田めぐみさんの拉致にも関与したとされる辛光洙(シン・グァンス)元死刑囚や、辛光洙の共犯で警察庁から国際指名手配をうけている元大阪朝鮮高校教頭の金吉旭(キム・ジェウク)など、多くの北朝鮮工作員が含まれていた事がわかっている。
さらに2011/3/11、首相を務めていた菅直人の資金管理団体が、韓国籍の男性から104万円を受領していたことが発覚し退陣寸前まで追い込まれた。しかし、その騒動の最中に東日本大震災が発災したため、そのドサクサで、菅氏はこの問題での辞任を免れる事に成功した。
東北大震災でしばらく有耶無耶になっていた菅の朝鮮半島疑惑だが、3ヶ月後にまた巨大な疑惑が噴出した。2011年6月、ジャーナリストの田村建雄氏が雑誌SAPIOで、以下のような疑惑を報じたのだ。
●菅氏の資金管理団体「草志会」が、政治団体「市民の党」(斎藤まさし代表、本名酒井剛)から派生したとされる「政権交代をめざす市民の会」(神奈川・奈良握代表)に多額の献金をしていた(2007年の5000万円を皮切りに3年間で6250万円)。
●「市民の党」には、地方議会で日の丸を引きずり下ろす騒動を起こした人間や、よど号ハイジャック犯・元リーダーの田宮高麿の長男、つまり日本人拉致事件容疑者(田宮元リーダーの妻)の息子が所属している。
●「市民の党」の事務所が入るビルは元朝鮮総連関係者の「北朝鮮への送金王」と言われた人物所有の物件で、今もその親族が経営する企業がビル内に複数ある。
7/2には、産経新聞もこう書いた。
「菅直人首相の資金管理団体『草志会』が、北朝鮮による日本人拉致事件容疑者の親族が所属する政治団体『市民の党』(東京、酒井剛代表)から派生した政治団体に、計6250万円の政治献金をしていたことが分かった。年間の献金限度額上限の5千万円を支出した年もあり、大口の献金者だったことがうかがえる。」
この報道を受けて拉致事件の被害者家族からは、
「日本の政治家とは思えない」
「即刻首相を辞めてください」
と強い憤りの声が上がった。
さらに1ヶ月後の7/15、今度はニューズウィーク日本版がこんな記事を掲載した。
菅直人は1989年、当時の韓国の盧泰愚大統領に提出された「在日韓国人政治犯の釈放に関する要望」に署名したが、その政治犯の中に拉致被害者・原敕晁(はら・ただあき)さんの拉致実行犯であり、横田めぐみさんの拉致にも関与したとされる辛光洙(シン・グァンス)元死刑囚や、辛光洙の共犯で警察庁から国際指名手配をうけている元大阪朝鮮高校教頭の金吉旭(キム・ジェウク)など、多くの北朝鮮工作員が含まれていた事がわかっている。
さらに2011/3/11、首相を務めていた菅直人の資金管理団体が、韓国籍の男性から104万円を受領していたことが発覚し退陣寸前まで追い込まれた。しかし、その騒動の最中に東日本大震災が発災したため、そのドサクサで、菅氏はこの問題での辞任を免れる事に成功した。
東北大震災でしばらく有耶無耶になっていた菅の朝鮮半島疑惑だが、3ヶ月後にまた巨大な疑惑が噴出した。2011年6月、ジャーナリストの田村建雄氏が雑誌SAPIOで、以下のような疑惑を報じたのだ。
●菅氏の資金管理団体「草志会」が、政治団体「市民の党」(斎藤まさし代表、本名酒井剛)から派生したとされる「政権交代をめざす市民の会」(神奈川・奈良握代表)に多額の献金をしていた(2007年の5000万円を皮切りに3年間で6250万円)。
●「市民の党」には、地方議会で日の丸を引きずり下ろす騒動を起こした人間や、よど号ハイジャック犯・元リーダーの田宮高麿の長男、つまり日本人拉致事件容疑者(田宮元リーダーの妻)の息子が所属している。
●「市民の党」の事務所が入るビルは元朝鮮総連関係者の「北朝鮮への送金王」と言われた人物所有の物件で、今もその親族が経営する企業がビル内に複数ある。
7/2には、産経新聞もこう書いた。
「菅直人首相の資金管理団体『草志会』が、北朝鮮による日本人拉致事件容疑者の親族が所属する政治団体『市民の党』(東京、酒井剛代表)から派生した政治団体に、計6250万円の政治献金をしていたことが分かった。年間の献金限度額上限の5千万円を支出した年もあり、大口の献金者だったことがうかがえる。」
この報道を受けて拉致事件の被害者家族からは、
「日本の政治家とは思えない」
「即刻首相を辞めてください」
と強い憤りの声が上がった。
さらに1ヶ月後の7/15、今度はニューズウィーク日本版がこんな記事を掲載した。
記事は、よど号ハイジャック犯人の田宮高麿を父に、被害者北朝鮮に拉致した容疑で国際指名手配されている森順子容疑者を母とする「森大志氏」が、菅直人の地元・三鷹市の市議選に立候補した背景を伝えたものだ。
政治とカネの問題は、「政治家が不透明なカネを受け取った」という類がほとんどだ。ところが、菅直人を巡る疑惑は、6250万円ものカネが、国会議員から北朝鮮に関係の深い団体にわたっていたという真逆の構図だっただけに、「菅直人は北朝鮮に弱みを握られているのではないか」という疑惑が浮かんでは消えた。
しかも菅直人の献金先の政党が、よど号ハイジャック犯と拉致実行犯の息子を菅直人の地元三鷹の市議選に出したのだから、菅直人自ら北朝鮮疑惑を認めたものと受け止める向きも少なくなかった。
市民の党には、鳩山由紀夫元首相が1000万円、現在新潟3区から出馬している立憲民主党の黒岩宇洋前衆議院議員も約400万円を献金していた事がわかっている。
しかし東北大震災の喧騒に紛れて、菅直人ら立憲民主党幹部の数々の北朝鮮疑惑は疑惑のまま残り、明確な釈明も説明も得られないまま今日に至っている。
しかも菅直人の献金先の政党が、よど号ハイジャック犯と拉致実行犯の息子を菅直人の地元三鷹の市議選に出したのだから、菅直人自ら北朝鮮疑惑を認めたものと受け止める向きも少なくなかった。
市民の党には、鳩山由紀夫元首相が1000万円、現在新潟3区から出馬している立憲民主党の黒岩宇洋前衆議院議員も約400万円を献金していた事がわかっている。
しかし東北大震災の喧騒に紛れて、菅直人ら立憲民主党幹部の数々の北朝鮮疑惑は疑惑のまま残り、明確な釈明も説明も得られないまま今日に至っている。
山崎拓が「晩節を汚した」理由
今回の選挙戦を巡ってはもう1人、北朝鮮に絡んだ「懐かしい名前」が世間を騒がせた。自民党の元幹事長・山崎拓、通称「ヤマタク」である。
10/27、大阪10区の高槻市に到着したヤマタクが向かったのは、自民党現職の大隈和英陣営ではなく、あろう事か大隈と激しく鎬を削っている立憲民主党の辻元清美陣営だった。
辻元の横に立って高槻の街頭で応援演説を行ったヤマタクは、「自民党の近未来政治研究会(石原派)の最高顧問」と自己紹介した上で、「小選挙区は絶対に辻元。必ず当選させてほしい」と呼び掛けたのだ。
自民党の現職を差し置いて辻元を応援した理由についてヤマタクは
「辻元さんが必ずしも盤石ではないと聞いていたので、これは国家にとって一大事だと。辻元清美という政治家は立憲民主党の代表選手であるだけでなく、日本の政治のために必要だから落としてはならない」と述べた。
これについて産経新聞の阿比留瑠比編集委員兼論説委員は、2008年の自身のブログをFacebookに再掲した。
10/27、大阪10区の高槻市に到着したヤマタクが向かったのは、自民党現職の大隈和英陣営ではなく、あろう事か大隈と激しく鎬を削っている立憲民主党の辻元清美陣営だった。
辻元の横に立って高槻の街頭で応援演説を行ったヤマタクは、「自民党の近未来政治研究会(石原派)の最高顧問」と自己紹介した上で、「小選挙区は絶対に辻元。必ず当選させてほしい」と呼び掛けたのだ。
自民党の現職を差し置いて辻元を応援した理由についてヤマタクは
「辻元さんが必ずしも盤石ではないと聞いていたので、これは国家にとって一大事だと。辻元清美という政治家は立憲民主党の代表選手であるだけでなく、日本の政治のために必要だから落としてはならない」と述べた。
これについて産経新聞の阿比留瑠比編集委員兼論説委員は、2008年の自身のブログをFacebookに再掲した。
via abirur.blog.jp
13年前の阿比留氏のブログはこんな書き出しで始まる。
「対北朝鮮政策をめぐる安倍前首相と山崎元自民党副総裁の言葉の応酬が続いています。(中略)山崎氏らがつくった対北融和派の日朝国交正常化推進議連に対し、『百害あって一利なし』と安倍氏が述べたことを紹介していましたが、それに山崎氏が反撃して安倍氏のことを「幼稚」と言い放ち、さらに安倍氏が反論し…と、同じ党の中ではめったに見られない展開になっています。
まあ、安倍氏は官房副長官時代にも、拉致実行犯のシン・グァンス(辛光洙)元死刑囚の助命釈放嘆願書に署名した民主党の菅直人氏や社民党の土井たか子氏に対し、『極めて間抜けな議員』と明言し、物議をかもした人ですから、攻撃モードにスイッチが入れば引くことはありません。今後、2人のやりとりが落ち着いていくのかさらに続くのかは分かりません(後略)」
さらにこのブログでは「ヤマタクが当時の盟友・加藤紘一と組んで北朝鮮に95年から数年間にわたって106万トンものコメ支援をしたものの、その見返りがテポドンの発射だった」という下りが出てくる。
加藤紘一といえば、在日2世の吉田猛氏に「加藤紘一事務所」の名刺を持たせて北朝鮮との様々な利権交渉に暗躍させていた事がわかっている。中でも最大の利権と言われたのが、コンクリートの凝固に不可欠な「川砂利」だった。
川砂利は海砂利と比較して塩分がほとんどなく、鉄筋コンクリートとして使う際に芯材の鉄筋が錆びにくいという大きな利点がある。
国土の開発が遅れた北朝鮮は全土で良質な川砂利が取り放題で、北朝鮮の数少ない優れた輸出品の一つだった。
当時ゼネコン各社に出回った極秘資料には、北朝鮮からの砂利輸入に関しては、吉田猛が社長を務める「新日本産業」が、独占販売権を握っていると書かれていたという。
それでは阿比留氏はなぜ、「ヤマタクが辻元清美の応援演説を行った」という話題に、ヤマタクの北朝鮮寄りの姿勢を思い起こさせるブログを投稿したのか。
それはもちろん、金正恩に次ぐ序列ナンバー2の地位を占める崔竜海との交友写真が出回るなど、辻元清美が北朝鮮との深い関係を常に取り沙汰される政治家だからだ。
「対北朝鮮政策をめぐる安倍前首相と山崎元自民党副総裁の言葉の応酬が続いています。(中略)山崎氏らがつくった対北融和派の日朝国交正常化推進議連に対し、『百害あって一利なし』と安倍氏が述べたことを紹介していましたが、それに山崎氏が反撃して安倍氏のことを「幼稚」と言い放ち、さらに安倍氏が反論し…と、同じ党の中ではめったに見られない展開になっています。
まあ、安倍氏は官房副長官時代にも、拉致実行犯のシン・グァンス(辛光洙)元死刑囚の助命釈放嘆願書に署名した民主党の菅直人氏や社民党の土井たか子氏に対し、『極めて間抜けな議員』と明言し、物議をかもした人ですから、攻撃モードにスイッチが入れば引くことはありません。今後、2人のやりとりが落ち着いていくのかさらに続くのかは分かりません(後略)」
さらにこのブログでは「ヤマタクが当時の盟友・加藤紘一と組んで北朝鮮に95年から数年間にわたって106万トンものコメ支援をしたものの、その見返りがテポドンの発射だった」という下りが出てくる。
加藤紘一といえば、在日2世の吉田猛氏に「加藤紘一事務所」の名刺を持たせて北朝鮮との様々な利権交渉に暗躍させていた事がわかっている。中でも最大の利権と言われたのが、コンクリートの凝固に不可欠な「川砂利」だった。
川砂利は海砂利と比較して塩分がほとんどなく、鉄筋コンクリートとして使う際に芯材の鉄筋が錆びにくいという大きな利点がある。
国土の開発が遅れた北朝鮮は全土で良質な川砂利が取り放題で、北朝鮮の数少ない優れた輸出品の一つだった。
当時ゼネコン各社に出回った極秘資料には、北朝鮮からの砂利輸入に関しては、吉田猛が社長を務める「新日本産業」が、独占販売権を握っていると書かれていたという。
それでは阿比留氏はなぜ、「ヤマタクが辻元清美の応援演説を行った」という話題に、ヤマタクの北朝鮮寄りの姿勢を思い起こさせるブログを投稿したのか。
それはもちろん、金正恩に次ぐ序列ナンバー2の地位を占める崔竜海との交友写真が出回るなど、辻元清美が北朝鮮との深い関係を常に取り沙汰される政治家だからだ。
via 著者提供
辻元とヤマタクをつなぐ点
辻元氏がかつて所属していた社民党が朝鮮総連と深い関係を持っていた事は、知らぬ者はいない。
via 著者提供
しかし、辻元氏と朝鮮半島との関係を改めてクローズアップさせたのは、運送業者のセメント出荷を妨害したなどとして威力業務妨害などで今年7月に有罪判決を受けた「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部」(関西生コン)執行委員長の武建一被告だった。
via 著者提供
辻元氏が「大阪のお父ちゃん」と呼んでいた武建一被告は2000年代に繰り返し逮捕されているが、2018年8月に強制捜査に入った際に撮影された武氏の事務所内部の写真に、関係者は大きな衝撃を受けた。
via 著者提供
事務所の中では、ハングル文字のスローガンや、辻元氏ら立憲民主党幹部が揃って支援していた政治家の当選を祝福する貼り紙などが、所狭しと貼り出されていたのだ。
via 著者提供
via 著者提供
関西生コンは2010年にも執行副委員長である韓国籍の男が逮捕されているが、この時は韓国の全国建設労働組合が「関西地区生コン支部に対する弾圧」などとソウルから抗議を表明するなど、朝鮮半島勢力との深い関係が明らかになっている。
インターネットの事典サイト「ウィキペディア」には、「関西生コンは辻元清美には1996年10月の初当選時代から選挙支援等を行う関係であり、政治資金規正法の上限を超える1000万円の政治献金をしていたと報道された」と書かれている(武建一の項)。
これに関連して、辻元氏は関西生コンの関係団体から、毎月政治献金を受け取っていた事も明らかになった。
インターネットの事典サイト「ウィキペディア」には、「関西生コンは辻元清美には1996年10月の初当選時代から選挙支援等を行う関係であり、政治資金規正法の上限を超える1000万円の政治献金をしていたと報道された」と書かれている(武建一の項)。
これに関連して、辻元氏は関西生コンの関係団体から、毎月政治献金を受け取っていた事も明らかになった。
北朝鮮に取り込まれれば「二度と更生できない」
辻元氏は1998年9月3日の衆議院本会議で、その3日前に強行された北朝鮮による弾道ミサイル 「テポドン」の発射について、次のように発言した。
「私は、声高な非難に走るより、理性的な対応を呼びかけたいと思います。今回のミサイル発射によって引き起こされた事態の収拾を誤れば、日朝国交正常化問題は泥沼化し、取り返しのつかない深みにはまっていくおそれがあります。
社会民主党は、北朝鮮が近隣諸国に脅威を与えるこの種のミサイル発射を繰り返さないよう粘り強く説得し、ましてや、この種のミサイルの生産、配備に至らぬよう厳しく働きかけていきたい」
自民党の北朝鮮宥和派の代表格、ヤマタクや加藤紘一が北朝鮮へのコメ支援を行っていた頃、辻元氏もまた「制裁より対話」という、加藤紘一やヤマタクと全く同じスタンスで発言を繰り返していたのである。
北朝鮮が日本を標的とする中距離弾道ミサイル「ノドン」の発射実験を最初に行ったのは1993年である。
その後北朝鮮は日本がいくらコメ支援をしても、ミサイル開発を止める事はなかった。それどころか、95年から97年までの都合100万トンを超えるコメ支援を受け取った直後の1998年8月31日、テポドンの発射を強行したのだ。その3日後の9/3に衆議院本会議で「声高な批判」を否定し、対話を呼びかけたのが辻元清美である。
あれから23年。北朝鮮は数えきれないほどのミサイル発射し続け、今年も総裁選期間中の9/11を皮切りに、新型ミサイル発射実験を繰り返した。総選挙公示日の19日にも、潜水艦発射型弾道ミサイ(SLBM)で、しかも変則軌道で飛翔する最新型のミサイル を発射した。一連のミサイルのほとんどは日本を標的としたもので、日本の総裁選と総選挙における「敵基地攻撃能力」の議論を意識したものである事は明らかだ。
総選挙と北朝鮮のミサイルのニュースが交互に世間を騒がせている最中に、かつて北朝鮮宥和派の代表格だったヤマタクがしゃしゃり出て、敵基地攻撃能力の獲得に否定的な立場を明確にしている立憲民主党の辻元氏の応援演説をしたのはなぜか。
福岡の関係者によれば、ヤマタクの地元・福岡でも、焼肉店やパチンコ店など在日系の企業が各選挙区で少なくとも数千票の組織票を持っているという。
つまり、北朝鮮との深い関係で知られる辻元氏を表立って応援する事は、ヤマタクにとっては福岡と全国の「在日票」にアピールする事につながり、自民党の現役議員に一定の影響力を保持する狙いがあるのではないかというのだ。
「私は、声高な非難に走るより、理性的な対応を呼びかけたいと思います。今回のミサイル発射によって引き起こされた事態の収拾を誤れば、日朝国交正常化問題は泥沼化し、取り返しのつかない深みにはまっていくおそれがあります。
社会民主党は、北朝鮮が近隣諸国に脅威を与えるこの種のミサイル発射を繰り返さないよう粘り強く説得し、ましてや、この種のミサイルの生産、配備に至らぬよう厳しく働きかけていきたい」
自民党の北朝鮮宥和派の代表格、ヤマタクや加藤紘一が北朝鮮へのコメ支援を行っていた頃、辻元氏もまた「制裁より対話」という、加藤紘一やヤマタクと全く同じスタンスで発言を繰り返していたのである。
北朝鮮が日本を標的とする中距離弾道ミサイル「ノドン」の発射実験を最初に行ったのは1993年である。
その後北朝鮮は日本がいくらコメ支援をしても、ミサイル開発を止める事はなかった。それどころか、95年から97年までの都合100万トンを超えるコメ支援を受け取った直後の1998年8月31日、テポドンの発射を強行したのだ。その3日後の9/3に衆議院本会議で「声高な批判」を否定し、対話を呼びかけたのが辻元清美である。
あれから23年。北朝鮮は数えきれないほどのミサイル発射し続け、今年も総裁選期間中の9/11を皮切りに、新型ミサイル発射実験を繰り返した。総選挙公示日の19日にも、潜水艦発射型弾道ミサイ(SLBM)で、しかも変則軌道で飛翔する最新型のミサイル を発射した。一連のミサイルのほとんどは日本を標的としたもので、日本の総裁選と総選挙における「敵基地攻撃能力」の議論を意識したものである事は明らかだ。
総選挙と北朝鮮のミサイルのニュースが交互に世間を騒がせている最中に、かつて北朝鮮宥和派の代表格だったヤマタクがしゃしゃり出て、敵基地攻撃能力の獲得に否定的な立場を明確にしている立憲民主党の辻元氏の応援演説をしたのはなぜか。
福岡の関係者によれば、ヤマタクの地元・福岡でも、焼肉店やパチンコ店など在日系の企業が各選挙区で少なくとも数千票の組織票を持っているという。
つまり、北朝鮮との深い関係で知られる辻元氏を表立って応援する事は、ヤマタクにとっては福岡と全国の「在日票」にアピールする事につながり、自民党の現役議員に一定の影響力を保持する狙いがあるのではないかというのだ。
via twitter
しかし、辻元氏を激戦を戦っている大隈氏にとっては、身内に背中から斬りつけられたも同然だ。
露骨な反党行為に自民党大阪府連は28日、ヤマタクを除名処分とするよう党本部に申請した。
幹事長や副総裁を務めたヤマタクが、自らの行動が除名騒動に発展する事くらい、わからないはずがない。
永田町関係者の間では、ヤマタクの真意を訝る声が多く聞かれた。
「すでに引退し影響力をすっかり失ったヤマタクは、余程の事がなければいくらなんでもあえて晩節を穢そうとするはずがない。」
「除名覚悟で辻元支援に踏み切ったのは、北朝鮮側に決定的な弱みを握られているからなのではないか」
いったん北朝鮮に取り込まれた政治家は「2度と更生できない」と言われる。ハニートラップにしろ、利権や贈賄などカネ絡みにしろ、北朝鮮はいったん取り込んだ日本の政治家をどう脅し、どうコントロールしているのだろうか。
84歳の引退老人まで突き動かした今回の騒動は、日本政界に浸透した北朝鮮の闇の深さを改めて浮き彫りにした。
露骨な反党行為に自民党大阪府連は28日、ヤマタクを除名処分とするよう党本部に申請した。
幹事長や副総裁を務めたヤマタクが、自らの行動が除名騒動に発展する事くらい、わからないはずがない。
永田町関係者の間では、ヤマタクの真意を訝る声が多く聞かれた。
「すでに引退し影響力をすっかり失ったヤマタクは、余程の事がなければいくらなんでもあえて晩節を穢そうとするはずがない。」
「除名覚悟で辻元支援に踏み切ったのは、北朝鮮側に決定的な弱みを握られているからなのではないか」
いったん北朝鮮に取り込まれた政治家は「2度と更生できない」と言われる。ハニートラップにしろ、利権や贈賄などカネ絡みにしろ、北朝鮮はいったん取り込んだ日本の政治家をどう脅し、どうコントロールしているのだろうか。
84歳の引退老人まで突き動かした今回の騒動は、日本政界に浸透した北朝鮮の闇の深さを改めて浮き彫りにした。