松原照子世見
2021年7月13日(火)
アメリカバイソン
世界初の国立公園として設立されたのが、ロッキー山脈中央部に位置する「イエローストーン」です。
1978年には世界遺産に登録されました。
この一帯は北アメリカ最大の活火山地帯で、マグマが地下の比較的浅いところまで迫るところでもあります。
ここでは現在、自然保全規定によって、公園内の自然に人間は手出しが出来ません。
西部開拓時代からイエローストーンで生きる動物達は、今日も地球の鼓動を聴いていることでしょう。
歴史の波に翻弄されたイエローストーンの野生動物達に“頑張れエール”を送りたくなります。
アメリカバイソンは、人間のバイソン狩りにより、主な生息地であったプレーリから姿を消し、一時期はわずか23頭になったと言われています。その後、アメリカ政府が騎兵隊を駐留させ、密猟の危険から徹底的に取り締まった結果、1,500頭にまで回復しました。そして、バイソンはイエローストーンの公園で暮らしていたのですが、又又試練が立ちはだかります。人間が400頭を適正数値としたために、余剰分が公園内で撃たれるようになったりしたのです。
でも、イエローストーンの自然に手を出してはならないという「自然保全規定」が施行されて、先ずは一安心でしたが、国立公園の境界線を越えると駆除されてしまうのです。
人間というのは実に自分勝手な生物です。
そりゃ、私だって爬虫類は苦手です。
蛇を目にしたらギャ~と言って逃げ出しますし、ゴキブリや蚊を見ると戦いたくなります。
でもね。
やり過ぎを感じます。
西部開拓時代、狼も人間にとっては害獣だったのです。
アメリカ本土の狼は、今では絶滅危惧種に指定されて生き残りを賭けています。