松原照子世見
2020年5月21日(木)

少数民族「ロヒンギャ」  

日本で暮らしていますと、難民の方々の苦労はわかりません。
ミャンマーには、政府に不法移民と見なされ迫害を受けている少数民族がいます。
イスラム系少数民族の「ロヒンギャ」です。
ロヒンギャの人々は、ミャンマー政府の治安当局からは掃討作戦で苦しめられ、国民からは人種差別を受け、隣国のバングラデシュに70万人以上の人が避難したのです。
両国の間で帰る所を失った人々、彼らの苦しみがわかるでしょうか。
ロヒンギャの人口は推定100万人。
この少数民族の歴史には、「平和」この文字が見えません。
ロヒンギャの起源は、15世紀のアラカン王国まで遡るといいます。
イスラム教徒のロヒンギャ。
19世紀にはベンガル地方からラカイン州に移住、その時は先住民と対立。
この度のミャンマーの治安当局による掃討作戦の始まりは、ロヒンギャの武装集団が警察を襲撃したことでしたが、ロヒンギャの人々が苦境に立たされているのがわかります。
私達日本人はどうすることも出来ませんが、日本で暮らすことがどれだけ平和かということぐらいはわかって欲しいのです。
ミャンマー政府にバングラデシュ不法移民とされた彼らには国籍は与えられていないのです。
肌の色、宗教、言葉の違い、このことで国民からも差別を受けているのです。
迫害を受け続けたロヒンギャの民。今後の行方を思っても、平和は待ち受けてはいないことでしょう。
バングラデシュの人口は1億6,467万人。
ミャンマーの人口5,337万人
ロヒンギャは推定100万人です。
ミャンマーの宗教は約9割が仏教。バングラデシュの約9割がイスラム教です。
宗教的にはバングラデシュかもしれませんが、幸せに過ごせる日が来ることを願わずにはおれません。