220年間で8つの大地震 将来は…
地震調査委員会は「元禄関東地震」から「関東大震災」までの220年間を1つのサイクルとして、今後のマグニチュード7クラスの大地震の発生確率を予測しています。220年の間に8回発生しているため、単純に計算すると27.5年に1回。これをもとに地震学で用いられる将来予測の計算式に当てはめると「今後30年以内に70%」という発生確率が導き出されます。(※震源は特定せず領域内のどこかで発生するものと評価)
切迫する首都直下地震
「前半は比較的静穏で、後半に活発になっている…」
地震調査委員会はこうも指摘しています。220年間をよく見ると地震活動の“静穏期”と“活動期”があります。

期間前半の100年間は1782年の「天明小田原地震」だけですが、期間後半では「関東大震災」の前年とその前年に合わせて2回、それに1894年から翌年にかけては3回などと大地震が相次いでいます。
「関東大震災」からことしで100年近くが経過し、これから活動期に入ると指摘されているのです。
歴史をさらにさかのぼると…
さらに歴史をさかのぼって大地震を指摘する声もあります。今から1100年余り前の9世紀のことです。

▽869年「貞観(じょうがん)地震」
▽878年「元慶(がんぎょう)関東地震」
▽887年「仁和(にんな)地震」
「貞観地震」は東北の太平洋沖合で起きたマグニチュード8を超える巨大地震です。
沿岸に大津波が押し寄せ、2011年の東日本大震災に類似しているとされています。
注目するのはその9年後です。
当時の相模国、武蔵国(いまの関東南部)に激しい揺れをもたらした「元慶関東地震(=「相模・武蔵地震」)」が発生。「貞観地震」を2011年の「東日本大震災」と仮定すると、「首都直下地震」にあたる「元慶関東地震」の発生した9年後は2020年になります。
これらは推測ではありますが歴史的な事実でもあります。
首都の中枢機能に大きな影響をもたらし深刻な被害が想定されている「首都直下地震」。いつ起きてもおかしくないと考えて備える必要があります。