松原照子世見
2019年12月14日(土)


人生を終える日  

「我家で最期を迎えたい」
このように思う人は多いことでしょうね。
現実には、大部分の人が病院で最期の日を迎えているというのが今の日本です。
日本人の7割以上が病院のベッドの上で最期を迎えているのですから、病院選びはとても重要なことに思えて来ます。
超長寿国日本を改めて見てみることも大事なことに思いますが、元気な内に自分自身の人生のしまい方を考えることも大切です。
誰一人として認知症になどなりたくはないと思いますが、今やガンと共に国民病になってしまっています。
脳細胞が機能を失ったり、死滅したりすることで障害が起きるのが認知症と言われます。
私自身、歳を重ねて気付いたことは、昔と今とでは随分と家庭の在り様が変わったことでした。
歳を取ったからと言っても誰かとお話しをしたいのです。
若い時のように心弾む前向きな会話は出来ませんが、たわいのないお話しをしたいのです。
ところが、内容はいつも変わらないものだから、聞き手が聞く気を失くし、無視に近い対応をするものだから、増々話下手になり、自分の心の内を表現出来なくなり、自分を見失って行く気がします。
認知症になった母との日々を思い出しますと、反省することばかりです。
「思い出せない」と苦悩した母。今はわかる気がするのです。
認知症を患った方とお暮らしの方はいっぱいお話を聞いてあげてください。
いつの日かご自分も認知症になるかもしれません。
患わないとその苦しみはわかりませんが、後悔のないようになさってください。